M&A/PMI(買収後の統合)の難しさ?

PMIとは「Post Merger Integration」の頭文字を略したもので、M&Aが成立した後の持続的成長を実現させる統合プロセスとマネジメントのことです。
条件交渉や手続きなど、これまで喧噪の渦にあった段階が最終契約を締結することで一旦落ちつき、その後に重要になるのがPMIです。
川端康成の小説に、国境の長いトンネルを抜けたら雪国だったという表現がされていますが、それと同様に対象となる会社や買い手側にとっても世界が一変する段階だと言えるでしょう。


PMIは新たなスタートライン
交渉がやっと実って対外発表も終わり、社内で安堵感も漂っている状況の中で本番の幕が上がります。
新オーナーは統合した後の新たな体制のもとで、価値を生み出すことができるように買収した企業を経営していくでしょう。
現実的なPMIビジョン、戦略、マーケティング、管理や運用体制が、統合によって最大限に発揮できるように、阻害となる要因は何か、リスクを回避できる方法を検証していくことが必要です。
PMIの方針とプロセスの重要性
PMIを進めていくために必要なのは「方針」です。M&Aの目的とは何かを今一度考え、何を統合するのか、統合しないのかを判断していくことが必要になります。
M&Aで失敗する要因の多くがプロセスの不十分さによる社内事情の障壁の悪化です。優秀な社員同士が対立を起こし、業務が乱れることで顧客離れを起こすなど企業価値を低下させることが要因となる可能性があるからです。そのため営業組織の再編成や人材マネジメントの確立は優先度が高い部分だと言えるでしょう。
M&Aの目的を大きく、市場の獲得、技術の取得、規模の経済等に分類して、PMIで検討していく必要性がある点を見つめてみることが必要となると考えられます。
社員の意識や意欲を向上させることが必要
M&Aの目的を実現するためには、どの組織モデルが適しているのか、どこまで人事や現場の意思決定に関与するかといった部分について検討していくことが重要です。
それぞれ別々の歴史を歩んだ企業が1つになるため、効果的なPMIを実施するために企業文化の融和が課題となるでしょう。
なぜ1つの会社となったかを再度振り返り、社員が離職してしまうことやモチベーションを低下することのないように、意欲向上が継続できる環境をつくることも必要です。
経営統合を成功させるためには
戦略やビジョンを具体的に描き、プロセスが固まったらそれに応じた人事のプラットフォーム(評価基準、等級、人材データベースなど)の整備を行いましょう。
また、ポジションの人事をグリップ化し、相乗作用の貢献度を人事評価と連動させていくことも必要になると言えます。
社員一人一人がどうあるべきかを具体化し、スムーズに相乗効果や文化の融和が行われることが経営統合を成功させることの鍵となるでしょう。

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