職場の人間関係の悩みは、誰にでもありますよね。
現在も尚、悩んでいるという人が多いでしょう。
このような悩みは個人の問題ではなく、やがては仕事全体にも影響を及ぼします。
働き方が多様になると、人間関係の形成が難しくなりますよね。
そこで今回は、職場の人間関係で求められる変化についてお話ししましょう。
縦の関係だと人間関係が不安定になることがある
日本における会社内の社会は、基本的に「縦の関係」になっています。
縦の関係というのは、例えば、年功序列やトップダウンの形式を採っている、上下関係のある組織が挙げられるでしょう。
この関係性で仕事をしているというのが、大多数かもしれません。
しかし、新しい働き方が導入されてくると、この関係性だとミスマッチが発生することがあります。
その他にも、以前から職場の人間関係で悩みを抱えている原因の1つになっている要素になるのです。
なぜ、トラブルが起こってしまっているのでしょうか?
・上下関係があることで生まれるメリット
縦の関係において重要なのは、上下関係です。
みなさんの職場にもトップである社長、部長、課長というような役職が存在し、従業員をまとめる立場にありますよね。
上下関係があることには、仕事をする上で重要な決定がしやすいだけでなく、指示を仰ぎやすいというメリットがあります。
つまり、業務をする側にとっては、上の立場の指示を聞きながら対応していきますので、1から作業をしなければならないという手間を省けることになるでしょう。
また、少し前の社会では、年齢が上下関係を決める重要な要素になっていました。
そのため、勤務年数が長ければ長いほど、それなりの役職や立場になれるという保証がされていたと言っても過言ではありません。
この流れから考えると、当然新人や若い年齢の人たちは、下の立場になるというのが明らかですよね。
つまり、一定の年数が経てば、自分の立場が保障されるという安心感のもと、働ける環境にとして捉えられるでしょう。
・最近の縦の関係における不調和とは?
これは、昔の世代には馴染みのある関係性ですが、今の若い世代は縦の関係性を良しとして考えている人は少ないです。
その理由は、簡単です。
いくら年齢や肩書き、勤続年数があったとしても、それが本人の実力とイコールにはなりませんよね。
確かに、広い社会の中には、肩書きと実力が伴ってビジネスをしている人もいるでしょう。
ですが、みなさんの会社においても、このような人が全てだと言えるでしょうか?
特に、感染症の影響で始まったテレワークで、本当に職場に必要な人とそうでない人が浮き彫りになっていますよね。
このような事情を踏まえると、縦の関係性で業務が安定的に回るとは言い切れない時代に変化しているのです。
また、上下関係があるということは、先程も述べた通り、下の立場になる人が存在して成立します。
人間関係の不満の多くは、下の立場である人たちの業務上の不満が関係していることをご存知でしょうか?
例えば、上司が分かりにくい指示を出すという日常的な内容から、暴言を浴びせられているというようなパワハラに繋がる内容があります。
上記のような環境下では、その人のパフォーマンスが落ちてしまうのは明らかですよね。
現代の労働者の思考は変化しており、これに気づけないとトラブルに発展するリスクもあります。
リスク回避のためには、「横の関係」へとシフトチェンジしていきましょう。
横の関係強化で人間関係のトラブルを少なくすべし
日本社会において、横の関係の代表格は同期に当たります。
例えば、同じ年に入社した社員同士は、お互いに切磋琢磨したり、時には愚痴を言い合ったりと精神的な支えになりますよね。
近年求められている横の関係は、このあり方がベースになります。
少し今風な特徴があるとすると、世代に関係なく、同じ会社で働く仲間としてフラットな関係性を築くということになるでしょう。
・横の関係性で生まれるメリット
横の関係性を取り入れることで生まれるメリットは、世代に関わらず活躍できる場があることになります。
これは、何か大きな成果を残したということでなくて構いません。
例えば、業務においてアイディアが活発に飛び交ったり、普段は言いにくいことも意見として言えたりする環境が挙げられます。
このような環境は、職場の中で自分が大事にされているという感覚がなければできませんよね。
つまり、自己肯定感を大切にすることができる関係性であるとも言えるでしょう。
上下関係があることでメリハリが生まれるメリットはありますが、人によっては自己肯定感を低下させてしまう要因になります。
ですが、日頃から自分に対してプラスの扱いをしてもらうと、みなさんはどのように感じますか?
誰だって、嬉しい、頑張りたいと思いますよね。
まさしく、横の関係性で得られるメリットはココなのです!
職場内で安心できる環境があると、全体のモチベーションのアップに繋がりますし、個々人の生産性のアップにもなりますよね。
さらに、離職率の低下にも繋がります。
信頼する、されるというのは、簡単なようで難しいことですよね。
お互いに尊重し合いながら仕事をしていく環境だと、気分もいいですよね。
中堅世代の中には、自分と同期の関係性を思い出している人もいるでしょう。
そのような関係性を、今度は職場、会社全体に向けてみて下さい。
・関係性を築くためのコツと注意点
横の関係をこれから築こうとしている場合、気をつけるのはちょっとしたことだけです。
それは、相手の話をしっかりと聞き、承認してあげること。
まずはこれだけで構いません。
上下関係の厳しい所だと、そもそも下の立場の話を全く聞かないことが日常茶飯事の職場もありますよね。
話を聞いてもらえないということは、仲間として認められていないという認識に繋がってしまうでしょう。
業務の話でも、ちょっとした雑談でも、話を聞いてもらえると、人は嬉しくなりますよね。
人間関係の基礎の部分ではありますが、改めて注意してみましょう。
同時に、承認することも大切です。
褒めるようなことでなく、業務でやってくれたことに対してきちんとお礼を言う、これも承認の1つになります。
やって当たり前というような言動は、言わなくても相手に伝わってしまいますよね。
相手も人間ですから、尊重した言動を取るようにすべきです。
たった一言かもしれませんが、相手に対する印象はガラリと変わるでしょう。
一方で、注意点としては、ライバル意識が強くなり過ぎないことです。
良い関係性を築くには、切磋琢磨できる関係性は大切ですよね。
ですが、個人の成果にこだわりすぎるあまり、個人主義が強くなってしまうと調和が崩れてしまう恐れがあります。
そのため、コミュニケーションは積極的に行うように心がけましょう。
また、この反対もあり得ます。
それは、社員全体が横並びの状態になってしまい、現状維持を追求し始め、新しいことへのモチベーションが無くなってしまうことです。
所謂、ぬるま湯に全員が漬かっている状態だと言えるでしょう。
これら2つの事例は、両極端なものですが、どちらかに偏ることがないようにバランスを取る必要がありますね。
参考URL勝てる社長の応援サイト
(https://shacho-ouen.m-keiei.jp/wisdom/communication/3860/)
まとめ
今回は、会社の人間関係の中でも、横の関係についてピックアップしました。
縦の関係のように、年数で尊重される関係性は、もはや古く捉えられています。
これからの社内の人間関係で求められるのは、スキル等の実力がありつつ、対等な関係性で仕事をしてくれる仲間になるでしょう。
横の関係の最大の魅力は、安心感です。
社内で働く仲間の1人という安心感が業務のベースになるのは、間違いないですね。