定款を作成するメリットと作成しないデメリット

近年、「起業」を検討している人は、増えていますよね。
その中に、自分の仕事の内容だけを考えている人はいませんか?
ですが、会社としてやっていくためには、仕事内容よりも前にもっと大切なことがあるのです。
それは、定款。
ここでは、定款作成のメリットと作成しないデメリットについて解説しましょう。

 

定款を作成することのメリットは?

メリットについて解説する前に、そもそも「定款」というのが何を表すのか、知らない人もいますよね。
まずは、簡単にですがどんなものなのかをご説明しましょう。
これは、会社の設立に必須のもので、経営面のルールを示したものになります。

その内容には、例えば、会社名やその住所、運営方法、資本金額が記載されることになります。
その他にも、株関連のルールやこの会社では何の事業を行っているのかを明記しますので、一目でどんな会社なのか知ることができますよね。
運営関連の情報も記載されることから、これは、会社の「憲法」や「法律」とよく例えられることが多いでしょう。

そのように例えられている理由は、憲法や法律の内容にあります。
ここで、日本の憲法の内容を少し思い出してみて下さい。
人権に関する内容が書かれている部分もあれば、国の政治に関わる内容がある部分もありますよね。
どんな権力者でも、政治は憲法上で規定されているルールに則って進められます。

つまり、政治面の書かれている内容の会社版だと考えると、その位置づけを理解できる人もいるでしょう。

これを作成することの最大のメリットは、会社上で決められたルールに対して、法的な拘束力を持たせることができることです。
みなさんの中には、会社で決められたルールは、あくまで会社の中でしか通用しないと思っている人もいるでしょう。
確かに、そのような内容の物もあるかもしれませんが、ルールとして認められるというのは重要なことだと思いませんか?

話はちょっと違うかもしれませんが、例えば、会社の就業規則を思い出してみて下さい。
就業規則は、従業員が働く上で大切なルールが定められているものですが、好き勝手な内容ばかりが設けられているでしょうか?
有給休暇1つをとっても、大元となるルールを踏まえた上で考えられていますよね。

ここで、話を戻すと、運営や経営では様々なやり取りが求められます。
その際に、法律上の許可を得ていない会社と安心してやり取りができるでしょうか?
また、従業員から見ても働けるでしょうか?
つまり、会社としての存在を確立できるメリットがあると考えて下さい。

一方で、かなりの効力を発揮する分、作成は専門家に任せた方が良いのではと考える人もいますよね。
昔はそのような認識が一般的だったのですが、近年は自分で作成することもできるようになっています。
大切なのは、誰が作成したのかよりも、最終的に完成した物を公証役場に持っていき、公証人から認証してもらうことです。
認証が得られなければ、上記のメリットは得られません。

法律に基づいて設立された、という事実は、社会的な信頼に直結するメリットがありますし、作成は必須であると法律上で定められています。
たかが、運営に関する情報をまとめたものと思わずに、きちんと内容を精査して作成すべきなのです。

作成しないと大きなデメリットが降りかかる

次は、定款を作成しないデメリットを解説しましょう。
そもそも定款は、会社法上で会社を設立する際には必須の内容となっています。
つまり、作成しないということは、法律上の「会社」として設立できないことを意味することになるでしょう。

そのため、会社設立のために定款以外の内容をしっかりと行ったとしても、許可がされないと考えて下さい。
これは、会社として事業を行いたいと考えている人にとって、最大のデメリットになるでしょう。
一方で、会社として法的な後ろ盾がなくても、個人事業主としてやっていけば良いじゃんと考える人はいませんか?
事業のやり方は、会社に限りません。

ですが、定款を作成し、法律上の「会社」として認められないことで、運営・事業面に想定されるデメリットがあるのです。

・節税面の幅が狭い

会社設立を検討する人の多くは、法人になると節税対策の幅が広がる部分に注目していることが多いです。
個人事業主の形でもできることはありますが、その方法には限りがありますよね。
例えば、経費の扱いを見るだけでも大きな違いがあることを知っていますか?

個人事業主の場合は、仕事で利用している物とプライベートで利用する物、別々の時もあれば、区別が難しい時もありますよね。
少しでも仕事用の物でないと判断されてしまうと、経費扱いにはできません。
一方で、会社として経費を考える場合、賃貸の自宅が事業所と一緒であった場合でも、その賃料を経費扱いにすることが確実にできるのです。

そう考えると、定款をしっかりと作成し、認証を得た方が節税面でかなりお得にできそうなことが分かりますよね。
このような恩恵が受けられないのは、大きなデメリットになるでしょう。

・ルールがないことは全体の業務困難に繋がる

また、定款を作成しないということは、会社の運営等がはっきりしないことを意味します。
先程解説した通り、内容は株式や運営に関わる内容等、運営の根本に関わる部分になりますよね。
場合によっては、代表者の1人が考えるのでなく、複数人で話し合って決定したというところもあるでしょう。
運営の根本となる部分は、最低限経営に関わる人たちは知っておかなければなりません。

ですが、作成していないとなると、法律上の会社として認められないだけでなく、どんな運営をすべきなのか分からないということになってしまいます。
運営面での中核を担う人たちが把握していなければ、その下で働く従業員も業務ができませんよね。
その結果、業務困難になってしまうことも考えられるでしょう。

作成作業は、単に法律上の効果を発揮させるだけではありません。
どのような方向性で、どんな運営をするのか、それを明確化し記録に残す役割もあるのです。
このような運営面のデメリットを知ると、作成しないことによる損失がいかに大きいのかが想像できますよね。

・資金調達のハードルから

最後に考えられるデメリットは、資金調達に関することです。
定款を作成すると、資本金の状態等が把握できますし、何より会社法に基づく法人格を有することになりますよね。
金融機関から見ると、どう見えるでしょうか?

融資等を申請するにしても、お金の動きがはっきりしている会社には、ハードルが下がりますよね。
安心感の面で違いがあると考えて下さい。
一方、作成しないままだと個人事業主と同じような状態になりますので、色々な証明の提出が求められます。
それをクリアしないと、融資は難しいですよね。

ここにも、法律上の影響というのが響いてくるのです。
作成自体にお金がかかる、面倒だと感じてしまっていると、いざという時の助けや事業拡大を見据えた時の資金面で不安が出てきますよね。
資金調達のハードルの高さも、デメリットになり得るでしょう。

今回の記事では、大まかに3つのデメリットを解説しました。
これらのデメリットが発生することを考えると、定款の作成はした方が絶対に良いと思いませんか?
定款1つを見ても、こんなにもデメリットがあることを知っておきましょう。

 

まとめ

今回は、定款を作成するメリットと作成しないデメリットを解説しました。
会社の設立をしたいと考えている場合、定款の作成は法律上必須の条件になります。
作成をしないとなると、法人格がある会社として見なしてもらえないどころか、経営上のデメリットが複数発生してしまうでしょう。
これは、業務を行う上で社会的信頼を得るために大切なことですから、会社の設立をするならば絶対に作成するようにして下さい。

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