生産性向上のためには前向きな投資が重要

企業にとって、生産性向上への取り組みは急務となっています。
そのために重要となるのは前向きな投資なのですが、具体的にはどのように取り組むべきでしょうか?
また、そのために助けとなるような制度についても紹介していきます。

生産性の向上と投資は表裏一体

現在は、中小企業を中心に人手不足で悩む企業が増えています。
人手が不足している中で、企業が発展していくには生産性の向上を目指す必要があります。
ところが、投資の話になると、予算の確保が厳しいなどの理由から二の足を踏む企業も多いでしょう。
しかし、生産性向上と投資は表裏一体の関係なので、投資を惜しんで生産性を向上させるのは非常に難しいのです。

中小企業庁が発行している中小企業白書によると、ITとそのほかの設備投資を行って生産性向上に取り組んだ企業は、そうした取り組みを行っていない企業と比較して顕著な生産性向上が見られる、というデータを発表しています。

この場合、特に有効なのがIT投資なのですが、そのほかの投資を合わせて行うことで、さらにその効果が高くなるという結果が見受けられます。
特に最近ではIoTの普及が進んでいるので、多くの業務にITを導入するきっかけとなるでしょう。

この時、投資は前向きに行わなくてはいけません。
本当は投資するのが不安、と思っていると、最小限の投資しか行わないことになり、その効果にも期待ができません。

高い効果を得るためには、前向きに投資してその効果が最大限となるように、十分なコストをかける必要があります。
それを惜しむと、安物買いの銭失いとなって投資しても生産性が向上しない、という結果になりかねないからです。

有効な投資の例

前向きな投資とはいっても、具体的にどのような投資をするべきかわからないかもしれません。
投資が必要な部分は、その企業によって異なるのですが、とりあえずは一般的な投資とその効果について紹介します。

例えば、製造業の生産性向上には生産管理システムの導入が効果的とされていますが、この設備には初期投資がかなり必要となります。
しかし、設備の導入によって余剰在庫を削減でき、在庫切れになることを防ぐなど、在庫管理が非常に安定します。

その結果として、資金繰りが安定することになるので、結果としてはかなりのプラスにつながります。
過去のデータなどを参考にしながら判断できるので、人よりも優れた結果となることは少なくありません。

最近ではAIの導入によって生産性の向上を図る企業も増えています。
AIレジを導入したベーカリーでは、商品の判別をAIが行い、料金の支払いはセルフ形態にすることで、レジに必要な人員の削減とレジ処理のスピード向上につなげています。

また、これまでは顧客情報などをすべて人が表計算ソフトに入力していた企業が、RPAを導入したことで作業時間の短縮と入力ミスの削減に成功し、一日平均3時間の残業が不要になったという結果も出ています。

このように、設備投資には様々な形があり、企業によってどういった形での投資が必要になるかは異なります。
効果的な投資をしなくては、いくら投資をしても結果にはつながらないので、まずはどの部分に投資することが効果的かを判断し、それに必要な投資を考えましょう。

まとめ

投資と生産性向上には、表裏一体の関係があります。
投資を惜しんでいては生産性を向上させることが難しいので、必要に応じて前向きに投資を行っていく必要があるでしょう。
必要な投資は、企業の業態や現状によって様々です。
まずは生産性を向上させるために必要なことを判断し、それに対して最も効果的な投資を考えることから始めましょう。

用語集

リスクの眼鏡では、記事に関する用語など簡単に解説したページを開設しております。

用語集のページはこちらへ
 

関連記事

こんな記事も読まれています

介護の現場/外国人受入れ問題... 平成28年11月に交付された「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」により、...
初耳?企業ががん対策を取り組む必要性が高まっている... 企業が取り組むべき課題は時代の変化とともに変わるものです。 今であれば、ダイバーシティ、つまり働き...
中小企業はキャッシュフローが大事?... 中小企業や起業したばかりの企業は、手元のキャッシュにこだわる経営が必要になります。帳簿で確認すると利...
経営者が認知症・・・属人的株式の設定... 株式会社が発行する株式には、いくつかの種類があります。 その中の一つとして、属人的株式というものがあ...
事故によるリスク/コンピューターウィルスの感染... 会社のパソコンがウィルス感染による情報漏えいを起こしてしまったら、顧客や取引先に多大な迷惑をかけるだ...

img_01 img_02 img_03 img_04 img_05 img_06 img_07
  1. 2019-5-24

    自然災害に対するリスクマネジメントの方法とは?

    自然災害はいつ起こるか分からず、またその確率もごくわずかですが、いざ起こった時には多大な被害をもたら…

プレミアム記事

  1. 自然災害はいつ起こるか分からず、またその確率もごくわずかですが、いざ起こった時には多大な被害をもたら…
  2. 会社に勤めるのではなく、個人事業主として仕事をしている人は意外と多いのですが、その個人事業主が突然死…
  3. これまで社会の発展の原動力となっていた団塊の世代が、次々に退職を迎える時代となっています。 そこで、…
  4. 会社を興すときは、法務局で登記をする必要があります。 その際に、定款というものを提出することになるの…
  5. 現代企業経営は非常に複雑化しており、難しくなっていると言えます。 続々と新しいサービスが登場し、海…
  6. IT化やボーダレス社会が進むとともに企業経営は非常に複雑化するようになりました。これまでの常識が通用…
  7. 現代において人材確保に困っていない企業はほとんどないように思います。 特に地方の中小・零細企業にな…
  8. キャッシュフロー経営という言葉をご存知でしょうか? 言葉の通り、キャッシュフローを意識した経営方針…
  9. 団塊の世代など、会社の発展に大きく貢献して来た世代が続々と定年を迎えています。そこで問題になるのが退…
  10. 特定の企業に所属せずに自ら契約を獲得し収入を得る個人事業主ですが、働き方改革の波を受けて今後も増加傾…

話題をチェック!

  1. 2019-5-24

    自然災害に対するリスクマネジメントの方法とは?

    自然災害はいつ起こるか分からず、またその確率もごくわずかですが、いざ起こった時には多大な被害をもたら…
  2. 2019-4-5

    定款の目的に定めていない事業は行えない?

    会社を興すときは、法務局で登記をする必要があります。 その際に、定款というものを提出することになるの…
  3. 2016-12-7

    リスクの多様化で倒産急増中!?危ない企業の見分け方とは?

    中小企業の場合、売上を多数上げることだけに躍起となってしまうと、足元のリスクに掬われてしまう可能性が…
  4. 2016-12-4

    業務が中断すれば倒産危機!運送業の経営管理はBCPが重要

    経営資源が利用できず業務が中断してしまえばどうなるでしょう。トラック輸送が機能しないということは、原…
  5. 2016-12-3

    マイナンバー制度のデメリットとは?倒産リスクを抱える?

    マイナンバー制度導入前に国税庁が把握していた法人事業所数と社会保険の加入法人事業所数の間には、約70…
ページ上部へ戻る