戦略的リスク経営が必要な時代

経営戦略

これまで、企業の経営ではリスクを避けることを重視する傾向にありました。
しかし、今はリスクを避けるばかりではなく、リスクとうまく付き合う経営が必要とされています。
それにしても、リスクとうまく付き合うというのは一体、どういうことなのでしょうか?

バランスが重要

ハイリスク・ハイリターンという言葉があるように、リスクが増えた場合はリターンも増える傾向があります。
このリスクとリターンのバランスを取りながら、経営をしていくというのが戦略的リスク経営です。

これまでリスクを避けることを重視した経営をしている企業が多かったのですが、そのせいでリターンも少なくなることが多いので、企業の業績は振るわないことが増えていました。

しかし、これからの時代はリスクを避けるだけではなく、リスクをコントロールしてバランスよくリターンを向上させていく必要があります。
そのためには、資本も加えた3点のバランスが重要になります。

資本とリスク、リターンの3点のバランスのコントロールを適切に行うことができれば、資本効率の向上と株主還元の拡充、財務健全性の確保、リスクと対比したリターンの向上というメリットを実現することができるでしょう。

このこうした経営方法を実現することができれば、その企業の価値は最大化を目指すことができるようになるでしょう。
そのためには、リスクをコントロールできるシステムの構築が必要となります。

戦略的リスク経営において基盤となるシステムは、全体的で生じる可能性がある重大なリスクを細大漏らさずに特定し、そのリスクを個別に分析してその結果を評価にして、それを基にコントロールするという役割を持ちます。
このシステムがあることで、リスクが発現した際には的確な対応をすることができるでしょう。

まずはリスクを知ることから

戦略的リスク経営を行うには、まずリスクを知ることから始めなくてはいけません。
その際には、リスクコントロールマトリクスという相関表を用いて、リスクの内容や発生頻度、インパクトの深度、影響範囲などを当てはめて対応を決めていく必要があります。

この相関表では、可能性があるリスクを個別に判定し、それぞれの脅威度をわかりやすくすることで、それぞれの優先度やどのような対処をしていくかを決めていきます。
それにより、将来的にどのような経営環境としていくべきか、そのために必要となるのは何かといった行動方針を決めることに役立ちます。

ただし、経営リスクについてはそのすべてを予防することは到底できないので、中には回避できないリスクも存在します。
その際は、発生することを前提として考え、その影響を最小化することを考えるべきです。
そのためには、金銭的な対処が必要となることもあるでしょう。

この相関表を基にして、対処のプロセスに対して常に検証してその内容の適正化を図り、それを繰り返し行ってコストの軽減および負担の軽減が可能かどうかを考えながら、内容をより実効性があるようにしていくことで、戦略的リスク経営は構築されていくこととなります。

今後、経営においてリスクを恐れていては、リターンが減っていく一方となるでしょう。
企業をより成長させていくには、リスクの影響を最小限に抑えつつ、リターンを最大限に得られるようにする経営が必要となります。

まとめ

これからの企業は、リスクをただ避けるのではなく、ある程度のリスクは覚悟してでもリターンを大きくするような経営を求められるでしょう。
そこで必要になるのが、戦略的リスク経営です。
ただリスクを度外視するのではなく、発生すると考えられるリスクを想定し、その影響や発生の可能性から、優先度を決めて影響を小さくするように対処しつつ、大きなリターンを得ることを目指しましょう。