個人経営者や中小企業の経営者にとっては、「M&A」という言葉や意味にまだそれほど馴染みが深くないことで、大企業が行う戦略であると感じている人も多いようです。
しかし中小企業が多く抱える後継者問題など、M&Aは大企業だけの経営戦略ではありません。


M&Aは悪いイメージが大きい?
M&Aというと、買収や合併という言葉のイメージが先行しがちなため、敵対的買収など悪い印象があるかもしれません。しかし買い手にも売り手にもメリットがある手法ですので、誤解のないように内容を理解しておくことが必要です。
買い手と売り手のM&Aによるメリットとは?
まず買い手側のメリットとして、事業規模や市場の拡大、異業種への進出、部門強化、人材育成や企業成長への費用や時間をショートカットできるといった部分があります。
そして売り手側も、経営者がキャピタルゲインを得ることができ、従業員の雇用の継続や後継者問題の解消といった部分でメリットがあります。
双方にメリットがある手法ですので、成功すれば大きな利益に繋がる可能性が高くなるでしょう。
事業承継問題を解消できる手法
M&Aは企業や事業の規模は問わず、中小企業こそが必要な経営戦略と言えるケースも多々あります。株式や事業の譲渡問題は大企業だけが抱えるものではありませんので、事業承継問題を多く抱える中小企業も戦略として活用したい手法だと言えるでしょう。
本当に中小企業でも売れる?
本当に自社や事業は買い手が付くほどの価値を持っているのかと不安を感じる経営者もいるかもしれません。しかし取引先や顧客、技術、従業員、立地条件など、買い手となるオーナーにとって魅力を感じる資産を持っている可能性があります。

後継者がいないことで事業の引き継ぎができず、廃業を選択する中小企業も少なくありません。しかし引き継ぐべき資産が残されている場合、廃業することはとてももったいないことですし、地域産業や雇用という部分でも経済を衰退させる要因となる可能性があります。
有限会社でもM&Aは可能?
有限会社は現在設立できませんが、会社法が施行された平成18年5月以前に設立された法人で現状の法人とほぼ同じです。そのため一般的な法人と同様にM&Aによる売買が可能です。
M&Aの譲渡価格の決定方法は?
M&Aの譲渡価格は最終的には買い手と売り手で交渉により決定していきます。株式価値の目安になる算定式などもありますが、計算する過程で様々な調整が必要となりますので専門のアドバイザーなどに相談すると良いでしょう。
M&Aを検討するなら
様々な誤解が多いM&Aという手法ですが、その誤解が要因であまり国内に浸透していないようです。しかし中小企業などは後継者や資金不足で悩みを多く抱えており、短期的に問題を解消することができる経営戦略として理解しておく必要があります。

記事に関するご意見・ご要望をお聞かせ下さい。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最新の記事

 

関連記事

こんな記事も読まれています

インフレとは?経済にどのような影響がある?... 物価が上昇して通貨価値が下落する 将来物価は上昇するといわれていますが、物価が上昇するということは...
経営者が論理的思考を身に付ける必要性について考える... 経営者にとって、論理的思考ができるという事は必須条件といってもいいくらい重要なことです。 しかし、...
未払い残業/「うちは大丈夫」... ある日突然、以前勤めていた社員から、働いていた時の残業代の支払いを求める内容証明が会社に届いたらどう...
生産性向上のためには前向きな投資が重要... 企業にとって、生産性向上への取り組みは急務となっています。 そのために重要となるのは前向きな投資なの...
経営に関するリスク/不正な利益供与... 日本でビジネスを展開していれば、いずれは市場規模の大きな海外で勝負をしたいと考える経営者も少なくない...

img_01 img_02 img_03 img_04 img_05 img_06 img_07
  1. 2019-5-24

    自然災害に対するリスクマネジメントの方法とは?

    自然災害はいつ起こるか分からず、またその確率もごくわずかですが、いざ起こった時には多大な被害をもたら…

プレミアム記事

  1. 自然災害はいつ起こるか分からず、またその確率もごくわずかですが、いざ起こった時には多大な被害をもたら…
  2. 会社に勤めるのではなく、個人事業主として仕事をしている人は意外と多いのですが、その個人事業主が突然死…
  3. これまで社会の発展の原動力となっていた団塊の世代が、次々に退職を迎える時代となっています。 そこで、…
  4. 会社を興すときは、法務局で登記をする必要があります。 その際に、定款というものを提出することになるの…
  5. 現代企業経営は非常に複雑化しており、難しくなっていると言えます。 続々と新しいサービスが登場し、海…
  6. IT化やボーダレス社会が進むとともに企業経営は非常に複雑化するようになりました。これまでの常識が通用…
  7. 現代において人材確保に困っていない企業はほとんどないように思います。 特に地方の中小・零細企業にな…
  8. キャッシュフロー経営という言葉をご存知でしょうか? 言葉の通り、キャッシュフローを意識した経営方針…
  9. 団塊の世代など、会社の発展に大きく貢献して来た世代が続々と定年を迎えています。そこで問題になるのが退…
  10. 特定の企業に所属せずに自ら契約を獲得し収入を得る個人事業主ですが、働き方改革の波を受けて今後も増加傾…

話題をチェック!

  1. 2019-5-24

    自然災害に対するリスクマネジメントの方法とは?

    自然災害はいつ起こるか分からず、またその確率もごくわずかですが、いざ起こった時には多大な被害をもたら…
  2. 2019-4-5

    定款の目的に定めていない事業は行えない?

    会社を興すときは、法務局で登記をする必要があります。 その際に、定款というものを提出することになるの…
  3. 2016-12-7

    リスクの多様化で倒産急増中!?危ない企業の見分け方とは?

    中小企業の場合、売上を多数上げることだけに躍起となってしまうと、足元のリスクに掬われてしまう可能性が…
  4. 2016-12-4

    業務が中断すれば倒産危機!運送業の経営管理はBCPが重要

    経営資源が利用できず業務が中断してしまえばどうなるでしょう。トラック輸送が機能しないということは、原…
  5. 2016-12-3

    マイナンバー制度のデメリットとは?倒産リスクを抱える?

    マイナンバー制度導入前に国税庁が把握していた法人事業所数と社会保険の加入法人事業所数の間には、約70…
ページ上部へ戻る