D2C「Direct to Consumer」が注目される背景とは

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現在、新しい販売手法として注目されているのが、D2Cです。
これは、消費の形態が大きく変化した現代に登場したもので、今の消費形態に合っているものといえるでしょう。
その詳しい内容や、注目されるに至った背景について解説します。

D2Cとはなに?

まずは、これがどのようなものかを解説します。
これは、略さずに言えばDirect to Consumerといいます。
消費の形態が変化したことで生まれた、新しいビジネスモデルのことをいいます。

通常であれば、メーカーが製品を企画・製造して販売代理店に卸し、流通業を介して小売店に製品を届けて、顧客の手に渡ります。
しかしこの方法であれば、製品の企画から製造、販売までをすべてその企業が行うのです。

その利点としては、企画や開発の段階で消費者の要望・意見を汲み取ることができるため、消費者に望まれた独自性の高い製品を作り上げることができるという点です。
他社と若干の違いがある製品ではなく、オリジナリティのある製品を作り上げることができるのです。

そのため、これは特徴あるブランドを作り上げたいと考えている企業が行うケースが多いのです。
大量生産、及び大量消費を目的としている大衆向け製品を販売している企業とは、目指す方向性が異なるのです。

しかし、市場は決して小規模というわけではありません。
デジタルD2Cに関して、2015年の調査では1兆3,300億円だったのが2019年には2兆円を突破し、将来的には3兆円に達すると予測されています。

これは、インターネットやスマートフォンの普及、それに伴うSNSの利用者増が理由となっていて、かなり注目されているものです。
そのため、今後も市場規模は順調に増えていくものと思われます。

特に、今は多くの企業がSNSを通じて、消費者と直接つながるようになっています。
そうしてコミュニケーションを取りながら、自社製品のPRができるようになっているのです。
今は大手企業に限らず、中小企業や新興企業もデジタルD2Cに取り組んでいます。

D2Cにはどんな特徴がある?

これには、どのような特徴があるのでしょうか?
異なるビジネスモデルであるB2Cと比較しながら、その特徴とは何かを解説していきます。

まず、B2Cというのは「個人への直接販売」のことをいいます。
その点はD2Cと変わらないのですが、販売の経路に違いがあります。
D2Cは生産者から顧客へと直接販売するのですが、B2Cの場合は多くの場合、中間業者を介在しているのです。

B2Cビジネスの場合は小売店を介して販売するのが一般的であり、具体的な顧客の姿や購入状況などを把握するのは困難でした。
しかし、D2Cであれば生産者から顧客に直接販売するため、顧客とも直接のやり取りをした上で販売するのです。

そのため、どのような顧客が製品を購入しているのかを、ダイレクトに知ることができます。
また、直接の接点ができるため、双方向でのメッセージのやり取りをしてコミュニケーションをとることもできるという特徴があります。

現在は新規顧客を獲得するのが難しいとされているのですが、その中で重視されるのがLTV、顧客生涯価値というものです。
既存顧客との関係性を良好に保つことで、継続的に購入してもらうことがLTVの向上につながります。

そして、D2Cではその重要度が高くなります。
他とは違った魅力を打ち出すことで多くのファンを獲得できれば成功と言えるのですが、そのためには継続的な顧客の存在が欠かせないのです。

単発的な顧客ばかりでは、たとえその意見に合わせた商品を開発しても意味がありません。
LTVの追求のためにも、継続的な顧客となってもらうための販売戦略、およびマーケティング戦略が重要となるのです。

価格を抑えることができる、という点でもおすすめです。
B2Cの様に、販売するまでの間に仲介業者が存在しません。
そのため、中間マージンを取られることがなく、価格も低くできるのです。

販売は、原則としてEC、電子商取引で行われます。
そのため、インターネットへの馴染みが深い世代を中心に顧客としています。
この年代はECへの抵抗が少なく、価値観やコンセプトにも共感しやすいのです。

注目されるようになった背景は?

D2Cが現在注目されているのは、どのような背景がある唐でしょうか?
それには、注目される以前と比較して大きな変化があったことが理由の一つです。
ユーザー側、企業側それぞれの変化について、解説します。

ユーザー側の変化としては、まずスマホの普及があります。
2014年頃から本格的な普及が始まり、年々ユーザーが増えています。
それにより変わったのが、場所を選ばないEC利用やSNSによる双方向のコミュニケーションです。

スマホでECサイトを見られるようになったため、消費行動は場所を選ばずにできるようになりました。
また、SNSの普及によってEC市場の地盤は強固なものとなったのです。

消費者の動向や価値観も変化して、今までなら受け入れられるのが難しかった価値観であっても、抵抗なく受け入れられるようになりました。
それが、独自性が高く、ユニークな商品も少なくないD2Cに注目を集めることに繋がったのです。

企業側も、かつては集客力が高いモール型といわれるECに出店することが多かったのですが、顧客データの収集が困難であり、自社ECを簡単に作ることができるサービスもあるため、自社ECを始める企業が増えています。
それによって、実践が可能となったのです。

また、プロモーションに使われるオンライン広告の技術も、著しく発展しています。
そのため、高度なマーケティング手法を駆使することで中小企業、新興企業も大きなチャンスを得やすくなったのです。

こうした発展によって、多くの企業が独自性の強いD2Cブランドを構築し、プロモーションすることが可能となりました。
それが、注目を集めている理由と言えるでしょう。

まとめ

企業と顧客が密着しているD2Cは、B2Cよりもさらに密着度が高いビジネスモデルです。
そのため、顧客からの意見も受け入れやすく、忌憚ない意見を収集することができるのです。

このビジネスモデルは、インターネットの普及により双方向のコミュニケーションが取りやすくなったために注目されやすくなったという背景があります。

また、ECが広く受け入れられ、抵抗なく消費行動ができる人も増えたという点も理由のひとつといえるでしょう。