COVID-19パンデミックによる広告業界への影響は?

その他のリスク

多くのイベントが中止・延期となった2020年。
楽しみにしていた人にとっては、モチベーションが下がってしまいますよね。
イベントが中止になった中、密かにダメージを受けたのは、広告業界。
主催者側と比べると、広告業界は影響が少ないと思うでしょうが、事態は意外にも深刻なのです。
今回は、COVID-19による広告業界の影響をお話ししましょう。

広告収入が入らなくてピンチ!

突然ですが、みなさんは広告業界の収益のメカニズムをご存知でしょうか?
この業界では、「広告」を出すことによって、得られた収入で経営が成り立っていますよね。
その収益から、広告に関わってくれた人たちへのギャラが支払われることになるでしょう。
私たちの日常のどこにでもある広告は、感染拡大の影響を受けないと思われてしまいがちです。

しかし、広告業界は収入源である、広告収入が入らなくなってしまってピンチになっているのです。
なぜ、広告収入が入らないのかというと、広告主となった人や会社がCOVID-19の影響で依頼料の支払いが困難になってしまっているからです。
さすがに未払いという状況はないでしょうが、支払期日を延期してもらっている人は少なからずいるでしょう。

また、そもそも広告していたイベントが中止・延期になってしまったことで、そこから得られる収益が0になったしまったという事例もあります。
例えば、ある大きなイベントの開催に高額な広告費用をつぎ込んでいたとしても、中止になってしまった場合は、予定していた収益を確保することはできません。
これは、広告主にも言えることです。

また、このような状況はイベントだけでなく、旅行業界と連携して行っている広告にも影響が出ています。
旅行者が少ないほど、旅行業者からの広告収入は入りませんから、経営的に厳しくなるのは目に見えていますよね。
関連業界の経営悪化は、広告業界にとっても悪化の影響を受けるのです。

パンデミック状況下での支払いや打開策

広告業界にとって、そもそもイベント等の動向は重大な要素ですが、今回ある問題が発生したことを覚えているでしょうか?
中止が決まってしまった場合、一般的な事情ならば興行収入保険での対応が可能であるが、感染症のパンデミックは補償対象になっていません。
収入が全く入らない状況を回避するには、どんな形であれイベントの開催が継続されることが一番良いのです。
そのため、継続を視野に入れた上で、どのような広告戦略が効果的なのかを考えなければなりません。

ポイントは、テレビやオンラインに注目することです。
自宅での時間が長くなったことで、外で広告を目にする機会よりも、自宅の中で広告に触れる機会が増えることになりましたよね。
ターゲット層が何を媒体として見ているのか。
その部分を分析して広告を透過するのが、今できることの1つになるでしょう。

一方で、実は広告費のカットは短期的な対策にはなるかもしれませんが、長期的に見ると好ましい方法ではありません。
短期間でも広告をカットしてしまうということは、企業宣伝が止まってしまうことになりますよね。
つまり、多くの人の目に情報が触れられないことになりますので、かえって広告業界や関連企業のマイナスになってしまうでしょう。
従って、打開策としてはベストでないのです。

広告戦略において、今は新しい方法を模索する時期に来ています。
長期的戦略を取れるかどうかは、業界内でも生き残りをかける上で重要になります。
媒体によっては、収入状況が回復しつつあるところもありますので、全ての状況が悪いわけではありません。
まずは評判を確立させること、これに尽きるでしょう。

参考URL  Nielsen
(https://www.netratings.co.jp/news_release/2020/05/Insight20200513A.html)

まとめ

広告といっても、今や様々な媒体でのアプローチが可能です。
イベントや旅行等、広告業界が関わっている業界が幅広い分、不測の事態には巻き込まれやすい側面も抱えています。
現状では、共生しながら経済活動を進めていくしかありませんから、収益面で確保できるアプローチを確立することが最優先になるでしょう。
マイナスな話が多いですが、逆境をプラスに変えられるような視点が、業界内には必須になりそうですね。