福祉・医療事業:介護職員の人材不足問題!他産業に比べて賃金が低い?

厚生労働省が発表している受給推計では、介護職員は2025年度には全国で約38万人不足すると見込まれています。
2025年には団塊の世代が75歳以上になりますので、介護を必要とする人の数も現在よりもさらに増えている可能性があります。


人材不足の原因は生産年齢人口の減少?
2000年以降は介護保険制度が施行されて介護職員の数は年々増えていきました。2000年度には55万人だった介護職員も2013年にはその3倍の171万人まで増加しています。
それでも介護職員の数が不足しているのは、高齢者が増える一方で生産年齢人口が減少しているからだと考えられます。
総人口に対しての、労働力のある15~64歳までの生産年齢人口は、1995年(69.5%)をピークに減少し続けています。
介護職員が約38万人不足すると言われている2025年には58.7%まで下がると考えられています。
離職率が高いのは低賃金が理由?
介護ニーズは高まる中、認知症を患う人や一人暮らしの高齢者世帯が増えつつあり、専門的な知識を持った質の高い介護を可能とする人を介護職員の人材として求められるようになるでしょう。
しかし介護職は離職率が高い業種で、労働に見合わない低賃金、職場環境などを理由に辞める人が続出しており定着率が高くありません。
若者が離れる理由はネガティブイメージが強いから?
そのため勤務体制や待遇を見直す事業所の努力により、離職率は改善されつつあるものの、若者の介護離れは進んでいると言えるでしょう。
新卒者を採用することができないのは、どうしても給料が安いけれど労働は大変だというイメージの悪さが定着していることが理由です。
そのため現在働いている介護職員にそのしわ寄せが起きてしまい、人手不足でさらに仕事量が増えて過酷さを増してしまっている状況だと言えるでしょう。
国が行う対策とは?
厚生労働省は2025年に向けて、「潜在介護人材の呼び戻し」「新規参入促進」、「離職防止・定着促進
といった3つの柱を対策として打ち出しました。
2020年代初頭までに約25万人を確保することを目標としています。

「潜在介護人材の呼び戻し」
これまでも離職した介護人材に対して知識や技術を再確認するための研修を実施し、ハローワークや人材センターでマッチング支援はされていました。
対策ではハローワークのマッチング機能を強化し、再就職準備金の貸し付けや届出システムの構築などを対策として追加で講じます。

「新規参入促進」
介護職を目指す学生のためには、介護福祉士要請施設の学生に対して、修学資金等の貸付対象者等を拡充します。
介護未経験の中高年齢者など地域住民が参入しやすいように、各人材センターなど就労を視野に入れている中高年齢者に対して研修や職場体験を行うといったことも取り組みの内容になっています。

「離職防止・定着促進」
そして雇用管理を改善して負担を軽減することが定着率を高めることには必要です。例えば介護施設や事業所の中に保育施設を設置することを加速化させたり、子育て支援のための人材ステーションを実施したりと、子育て世代でも働きやすい環境整備も考えられています。
また資格取得や研修などを充実させるといった取り組みなども盛り込まれています。
今後人材不足問題は深刻化する可能性が高い
国が対策を打ち出していても、実際どこまで問題が解消されるかはわかりません。
2050年には若者世代1人が高齢者1人を支えなくてはいけなくなる時代になるとも言われている中で、介護職員の人材不足をこの先どのように解決していくのかが今後も問題となっていくことは間違いないでしょう。

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