何故、日本の農家は儲からないのか?

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農業は国の根幹を担う重要な産業ですが、日本における農家は儲からない職業の代表といわれているのです。
儲からない原因には農作物の価格の低下や原価の上昇、気候変動などの要因があるのですが、具体的にはどのような原因があるのでしょうか?
日本の農家が儲からないといわれるのは何故か、解説します。

農家は何故儲からないといわれるのか

農業について調べてみると、儲からない、リスクがあるといったマイナスな内容を目にすることが多いでしょう。
しかし、日本ではなぜ農家が儲からないといわれるのか、主な理由としてどのようなことがあるのかを解説します。

まず農家が儲からないといわれる根本的な理由ですが、日本ではほとんどの農家は農作物を市場や農協に出荷しているのです。
農協などの組織に買取を依頼すると、梱包や選果などを代わりに行ってもらえるのですが、手数料が差し引かれてしまうため手元に残るのはごくわずかになってしまいます。

自分で手間をかける必要がなく自力でさばけない量でも買い取ってもらえるというメリットはあるのですが、売値を自分で決めることができないというデメリットもあるのです。
しかし、中には農協を通さずに自分で販路を見つけて販売したり、ブランド化していたりと他との差別化に成功して収益を大きく増やしている農家もあります。

また、果実の栽培をしているところの中には、直接販売と観光農園を組み合わせたスタイルで経営しているところもあるのです。
ただ周囲に合わせるだけではなく販売方法を独自に工夫することで、収益を確保することが可能になります。

しかし、栽培する作物の選定や栽培方法、販売ルートまで自力で計画することは難しいという方もいるでしょう。
もし自分だけで行う自信がない場合は、就農の際にアドバイスしてくれるところがあるため、一度相談してみることをおすすめします。

また、農業は安定しているように見えて台風や大雨などの自然災害、病害虫の被害などで作物が損なわれてしまうというリスクがあるのです。
特に地域によっては毎年のように台風が来て大きく被害を受けるところもあるため、想定される被害を事前に調べて保険などへの加入も検討しましょう。

病害虫などの被害が起こったときも、一人で対策を考えるのではなく営農サポートや農家の先輩などに相談すると被害を抑えることができるのです。
農家の仕事にはやりがいもあるのですが少なくないリスクもあるため、事前と事後の対策を怠らないようにしなくてはいけません。

また、農業は体力勝負であり時には悪天候や炎天下で長時間作業をしなければならないこともあるでしょう。
たとえ体調が良くないときでも、放置できない作物があると休むことができないかもしれません。

育てる農作物の量や種類を決めるときは、自分の体調も考慮したうえで作業量も踏まえて計画を立てる必要があるのです。
また、全てを自分1人で行う必要もなく、必要に応じて家族に手伝ってもらったり従業員を雇用したりして、周囲に頼る必要もあります。

農業は自分のペースで働くことができるのですが、作物の状況については毎日チェックする必要があるのです。
まとまった休みが取りにくい時期もあり、特に農繁期や収穫時期になると休憩時間も取れずに丸1日作業を続けることになるかもしれません。

会社員のように土日祝日の固定休みや夏季休暇などの大型連休が決められているわけではなく、作物の育成状況次第で決まるのです。
ただし普段は全く休みがないというわけではなく、収穫を終えたらしばらくは時間があるので、長期休みを取ることもできるようになります。

農閑期になると家族総出で長期間の家族旅行に行くというところもあり、時期によってかなり時間を取りやすくなるのです。
いつ休んでいつ作業を行うかも全て自分で自由に決めることができるのですが、自己責任となることは覚えておきましょう。

育てる作物にもよりますが、農業には多額の先行投資が必要となるためまとまった初期費用を用意する必要があるのです。
ビニールハウスなどの施設を利用して農業を行う場合は、農業用の土地とビニールハウスに加えて内部に設置する設備の費用も必要となります。

スタートしてしまえば終わりというわけではなく、設備を維持するための費用や暖房に使用する燃料費などは常に発生することになるのです。
通常の住宅と同じく、購入する際は設備や機能などのうち必要なものを決めて、自己資金や補助金、収入などを踏まえて検討する必要があります。

所得は自分である程度調整できる

日本の農家の多くは個人事業主ですが、個人事業主の場合は仕事のペースを自分できることができるため所得をある程度調整することができるのです。
節税できるということではなく、従業員へのボーナスや将来に向けた事業への投資、福利厚生の内容で所得は変わるため、一定ではありません。

日本の農家の平均年収は200万円弱といわれているのですが、農家の中には年収が500万円以上、場合によっては1,000万円以上のところもあるのです。
特に、栽培研究などで地域や作物分野を代表するような高い実績を上げている農家のことを篤農家というのですが、成功している農家の多くは篤農家と呼ばれています。

しかし、農家として働いている人の多くは所得をすべて自分で使えるわけではなく、将来に向けた投資や借入金の返済などに使われるのです。
農家で働いている従業員の中で、同年代の平均以上の給与をもらっている人は全体の1%程度しかいないといわれています。

現在の日本の農業は高齢化が大きな問題となっているため、農業をしたいという若者に来てもらい始めてよかったと思ってもらうために、稼げるモデルケースが必要です。
農業には構造的な難しさもあるため、より多く稼ぐことができるようにするには試行錯誤が必要となります。

ただし、稼ぐ方法は所得保障をしてもらうことや補助金を増やすことではなく、野菜や農場、生産物をより魅力あるものにすることが重要です。
農作物の生産を通じて人々を笑顔にすることができるようになり、収益も自然と増えていくというのが理想的といえます。

まとめ

日本では農家は儲からない仕事の代表的な職業で、主な原因は生産物を農協や市場で買い取ってもらって販売しているため利益がわずかしかないという点です。
農家の中には大きな所得を得ているところもありますが、平均収入は200万円弱とかなり少ないため、儲かっているところはごくわずかしかありません。
高齢化が問題となっている農家に若い人を増やすためには、稼げるモデルケースを作り上げて魅力を増やす必要があるでしょう。