飲食・食品業:飲食店のリスク/想定しておいてほしい12のリスク

独立を考えた時に、飲食店なら自分でもできるのではないかと参入を考える人も多くいます。しかし実際のところ、年間6割以上のお店が閉店してしまっている状況なのは、食事を提供するというシンプルな業種に見えて実は複雑であることが考えられます。
これから起業する人、既に起業して飲食店を経営している人は、どのようなリスクを抱えることになるかを想定しておく必要があるでしょう。


①物件・立地
例えばカフェを経営するなら、通行量が多い立地の物件などであることが勝負の鍵となります。隠れ家的を路地裏に出して成功するのは自爆行為です。内外装にこだわるよりも、まずは良い物件を取得することが必要です。
②ブランディング
カフェは現在知名度の高いチェーン店が乱立している状況です。気軽に安く立ち寄れる理由は、豆を大量に仕入れることで原価を下げることができるからです。

安く提供することができることで回転率も高く確保することができ、ビジネスとして成り立っています。
③競合アドバンテージ
新技術や規制がある産業は、特許や法規制が関係して追随できなくなる可能性があります。また、追随が他社のブランドイメージを損なう場合や業界の常識から大きく外れている場合などもアドバンテージを失う結果となるでしょう。
④商品構成
商品だけでなく、店舗のコンセプトや目的などを設定することも大切です。それによって商品構成を組まなければ客単価を上げることは物理的に困難でしょう。何をコンセプトとしているかがお客さんに伝わらない店は、運転資金が3か月程度で底をつくということも考えられます。
⑤客単価
客単価は上げにくいものであること、そして客単価を調整できるかどうかが問題になります。
カフェなどはコーヒー一杯400円や500円という世界です。5,000円の商品を5,500円にすることはそれほど難しくないでしょう。
しかし400円や500円のものを550円にすることはとても大変なことです。たった50円と思うかもしれませんが、そのたった50円を好きなタイミングで高くすることができる能力が必要になります。
⑥客数絶対値
客数の絶対値を増やす方法として、来店客だけにこだわるのではなくテイクアウトや通販といった方法で検討することができます。
⑦回転率
薄利多売の世界ですので回転数は非常に重要です。回転数を上げるというよりもピーク時の回転数を伸ばすことが大切になります。
⑧原材料の仕入先
コーヒー豆はと方法次第で上質な豆を低原価で仕入れることも可能です。仕入先を開拓できるかどうかが大手に勝てるかの鍵になるでしょう。
⑨食材コントロール
在庫や発注を上手く調整することは必要不可欠になります。ロスが多くなると原材料費が無駄になる可能性があります。
⑩レイバーコントロール
人的資源の効率運用をレイバーコントロールと言います。お店に立つ店長の統率力は、マネジメント能力などを勉強して経験を積むことで得ることができます。
⑪営業展開
マーケティングやプロモーションなどは、少し実践するだけでも他店に負けない優位性を保つことも可能です。
⑫総合的にリスク管理
以上の想定しておくべきリスクは、これから起業する人、既に起業する人にとって把握しておくべきことです。総合的に再度見直すべきところはないかを検討してみましょう。
カフェなど飲食店を成功に導くために
自分のお店に来た人たちが楽しく満足してくれるように、多くの人たちが集まるお店づくりを可能とするためにもリスクについて再度見直すことが必要です。
成功を掴むためには、成功までの道のりの中に取りまくリスクについて把握しておくことが重要です。