中小企業経営者が考えるべきコスト削減は?

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経営者の悩みには、企業の規模に関わらず共通している内容があります。
それは、コスト削減に関すること。
しかし、中小企業の場合は削減できる項目が限られたり、間違った方法を行って失敗したり等、いずれも根本的な解決にはなっていません。
中小企業の経営者だからこそ、注目すべきコスト面は何なのでしょうか?

経営者が注目すべきは大きな出費になる項目

中小企業の場合、大企業とは違って削れる項目はそれほど多くありません。
その結果、よくコスト削減でやりがちなのは、電気代や雑費関係の節約になりますよね。
これらは一見すると、コスト削減に役立っていると思いますが、実は大きなメリットにならないのです。
中小企業のみなさんが注目すべき項目は、以下の3つです。

・社長自身の給料設定
・オフィスの賃料
・人件費

これらは、経営上大きな出費になる項目の代表格になりますよね。
例えば、業務の内容や状況によっては、高額な家賃の支払いが必須になるオフィスでなくても仕事ができる場合があるでしょう。
このような時は、思い切って職場を変えるということもあり得る選択肢なのです。
その結果、浮いた費用を他の事業等に回すことができると、経営上安心できる部分も増えますよね。

さらに注目すべきは、社長自身の給料設定です。
役職上、それなりの設定にしておくことは、必ずしも悪いことではありません。
なぜなら、利益が高い時にある程度の給料設定をしておくと、いざという時の備えとして、貯えを確保することができるからです。
多少でも貯えがあると、経営がピンチの時に一時的であっても、状況を乗り越えることができますよね。

そのため、経営が問題ない時はある程度の額に設定しておき、不安定になった時は給料設定を低くすると、経営面の不安を解消できるでしょう。
人件費をカットする場合、真っ先に対象となるのは従業員です。
しかし、中小企業の場合はそもそも従業員の給料設定が低いことがありますので、それ以上削減できませんよね。
その結果、リストラが始まるということは珍しくありません。

経営面の不安だけでなく、従業員に対する余計な不安を煽らないためにも、社長の給料設定の見直しはコスト削減において大切な要素になるでしょう。

経営者が率先して行動することで、職場の雰囲気が変わる!

ところで、経営が不安定な時ほど、従業員は経営者の行動をよく見ていることにお気づきでしょうか?
例えば、先程解説した給料に関することだと、従業員の給料を下げても、経営者の給料は下げないことはよくありますよね。
従業員の立場からすると、自分たちは経営の影響を受けているのに、社長は何もしないのかと不満が出てきてしまうでしょう。

経営者自身、困難な状況になるほど、生活レベルを落としたくない等の理由から、行動しないことが多いのです。
これでは、経営だけでなく、会社内の雰囲気も悪くなってしまいますよね。
そのため、経営者自らが率先して行動することは、困難な状況でも従業員のモチベーションアップに繋げられるのです。

自分の身を切らずに困難を乗り切ろうとした会社は、その後も残っているという話を耳にするでしょうか?
そのような話は、ありませんよね。
「大企業はこの方法で乗り越えたから是非参考にしよう!」、という気持ちは否定しません。
ですが、中小企業には中小企業に向いたやり方があります。
大企業のやり方が必ずしも通用するとは言えませんから、あくまで参考程度に留めて下さい。

大切なのは、大きなコスト面の見直し。
これは本当に必要なコストなのかを、考えるきっかけになりますね。

まとめ

今回は、中小企業経営者が考えるべきコスト削減についてお話ししました。
印刷代等、雑務関係の節約は簡単に取り組めますが、実際に大きなコスト削減になったと思えるでしょうか?
それよりも、オフィス代等の大きな出費を見直した方が、大きな削減に繋がるのは明らかですよね。
会社は、個人の家計の見直しとは状況が違いますから、小さなコストカットより大きなコストカットに注目すべきと言えるでしょう。