これからの企業は、健康危機管理時代へ

経営戦略

社会人にとって、自分の健康をしっかりと管理することは基本だと言われますよね。
しかし、自分で対策できる範囲には限りがあるでしょう。
更に今、新型コロナウィルスの流行により、個人だけでなく企業としての対応が求められることとなりました。
今後、企業にはどのような行動を心掛けるべきでしょうか?

健康危機管理が認識されるようになったきっかけとは?

近年は、グローバル化が進み、海外企業との仕事が増えていますよね。
また、日本企業の下請けとして、多くの工場が海外に建設されていることでしょう。
その影響で、海外に出張する、長期滞在をするという場合も少なくありません。

しかし、新型コロナウィルスの影響で、業務に大きな影響が出ることとなったのは、ほとんどの方が知っていると思います。
中国全土に拡大した際にも、チャーター機で帰国してきた人たちがたくさんいましたよね。
国内での感染が見られた時も、今までの仕事の形態で不安に感じた人も多かったことでしょう。

今回の出来事がきっかけで、多くの人が認識し始めたことがあります。
それは、自分の健康管理に関することで、今までよりも自己防衛の意識を高めることになりましたよね。
しかし、自己防衛で全てが解決するわけではありません。

例えば、感染が日本でも拡大した際に、時差出勤等、なるべく感染のリスクを低くするような対策を企業で行ったところがありますよね。
このように、個人レベルでの対策だけでなく、企業レベルでも対策の動きが求められるようになったと言えるでしょう。
つまり、このような状態の時に、従業員の健康に配慮した対応ができるかどうかが、企業が生き残る上でのカギになると思って下さい。

今まで、健康管理はあくまで個人レベルの問題だと思われていました。
しかし、企業レベルでの対策をしなければ、感染リスク等を小さくすることができない現象がある場合は、個人の対応ではどうにもなりません。
これからは、企業でも従業員の健康に配慮した対策が重要になると言えるでしょう。

企業を支える、社会を支える従業員を守るために必要な意識

企業にとって健康危機管理の意識を高めることは、従業員を大切にするというだけではありません。
確かに、従業員は企業が活動をするにあたり欠かせない存在になりますから、蔑ろにしてはいけないということが理解できますよね。
その一方で、もう一つの見方ができることを知っていますか?

それは、従業員は企業の一員でもありますが、社会の一員でもあります。
そのため、従業員に行っている対応は、巡り巡って社会全体にもプラスの影響に繋がると思って良いでしょう。
例えば、健康危機管理に積極的な企業であるサラヤ株式会社の取り組みを見てみましょう。

サラヤ株式会社は、創業時から行っている「手洗い」事業により、多くの人の健康を守る事業を行っていることで有名な企業です。
多くの衛生事業が浸透し、拡大した背景には、従業員への健康管理が必ず背景にあり、スタートラインはそこにあったと言えるでしょう。
正しい衛生管理を徹底させるためには、まずは自社内からという意識で行っており、その結果が現在も出ていますよね。

このように、企業内での取り組みが結果として社会に拡大するというのは、実例としてあるのです。
そのため、企業の社会的な役割を果たすという意味でも、健康危機管理を徹底しておくことは重要だと言えるでしょう。
反対に、この部分を軽視している企業は、これから先の時代は生き残れないことを意味しているかもしれません。
企業の経営者は、今一度、自社の健康危機管理について考えてみてはいかがでしょうか?

参考URL
(https://www.japan-who.or.jp/library/2010/book4202.pdf)
(https://www.irric.co.jp/pdf/risk_info/rm_focus/32.pdf)

まとめ

今回は、企業に求められる健康危機管理の重要性についてご説明しました。
従業員の健康面に配慮するという対応は、これからの時代において優先順位の高いものになるでしょう。
今回のような感染症の流行時には、特に重視されますから、考え直さなければならない部分も多いですよね。
従業員への対応は、巡り巡って社会にも繋がっていきますので、蔑ろにしないようにしていきましょう。