教育業界:「教育の情報化」に対する危機管理体制の構築

教育計画全体の中に位置づけられる「教育の情報化」はまずビジョンの策定と広く浸透させるための推進が必要です。
現在教育業界でも、教育に対するICTへの見直しが行われており、それに対しての体制をどのように構築すべきかが課題となっています。


ICT環境の整備計画の策定
情報処理、通信に関する技術、設備、産業、サービスなどの総称をICTと言いますが、教育の情報化を進めるのであればICTに対しての環境整備が適切に進められることが必要です。
これまで教育の情報化のための予算確保は、その優先順位の低さから困難であり、ICT環境は整備がされにくい状況でした。
しかし現在は地方自治体でICT関連費用積算に基づいての地方交付税の使途を明確にするといった、教育予算の確保と教育の情報化の推進について進められています。
それぞれ地域の実態に合う整備計画を立てて、授業や校務などに対応できる適切なICT環境の整備を進めていくようにしましょう。
推進体制を整備すること
学校のICT化のビジョンを構築するために必要なマネジメント、評価体制の整備など、教育の情報化を進めるための知識や経験が備わっていることが必要です。そのために専門的な知識を有する大学などの人材について、積極的な活用も検討しましょう。
ICTの導入時には、教員の意識改革を図って運用するにあたっての丁寧な指導やトラブル対応などが必要です。
軌道に乗るまでは、ICTに特化した特別の専門組織を設立するなども効果として見込めるでしょう。
教員に対する支援も推進していくこと
ICT環境整備や研修を行うだけでなく、ICT活用に関係する実践の事例や教材の普及、授業研究など、教員に対して支援をしていくことがICT環境を有効に活用した情報教育の充実に繋がるでしょう。
学校教育に関わる組織全体で、最適なICT環境が整備されることを目指し関係部局と連携しながら戦略的に計画と予算化していくことも必要です。
リスクマネジメントの必要性
ICT化は利便性と背中合わせでセキュリティに対する危険性が潜んでいます。
学校現場での運用を考慮しながら、情報セキュリティポリシーを策定し、監査を実施することや、体制とシステムの整備を行うことが大切です。
教育の情報化に対しての危機管理を
学校のICT化を組織的に推進していくのであれば、現場での管理職やリーダー的な存在である主幹教諭(教務主任)などのICT活用指導力を向上させることも必要です。
そのためには研修を実施し、サポートが可能である外部人材も積極的に活用することが必要となるでしょう。
利便性が高くなると同時に、それに対するリスクも高くなってしまうことを念頭に入れておく必要があると言えます。