中小企業経営者が頭を悩ます後継者問題はなぜ起きるのか?

中小企業が抱える問題の一つに後継者問題があります。
日本にある企業の99%が中小企業であることから、後継者不足は社会問題と言っても過言ではないでしょう。
そこで、今回はなぜ今、中小企業で後継者問題が起きているのか、その原因について解説させていただきます。

後継者探しは経営者にとっても初めての経験

会社経営を行っていれば、いつかは後継者が必要になります。
この事実を誰もが理解しながらなぜ後継者問題が起きてしまうのでしょうか。
特に中小企業経営者には、自分自身が2代目・3代目社長である場合も多く、過去に自身が後継者として会社をついでいます。
そのような中、後継者問題が起きるのは、経営者にとっても後継者を見つけることが初めてだからでしょう。
特に、中小企業の場合、後継者が身内であることが多いですが、その方法が万が一取れないとなれば、それ以外の選択肢がない場合が多くあるようです。
まさに、どうしていいかわからない、といった状況の中小企業経営者が現在多くいるようです。
では、そもそもなぜ身内から後継者が出てこないのでしょうか?
特に子供がいる場合には、このような疑問が浮かびます。
その場合は、おそらく経営者自身も自分の子供に、と考えていたが断れてしまったケースでしょう。
子供が小さい頃から勝手に後継者と思い込んでいて、いざ大人になって後継者の話をしてみるとお断られてしまって打つ手なし、といった所です。
このような問題を回避するには、できる限り子供の間から話をするしかありません。コミュニケーションの欠如がこの問題を引き起こしているのは、言うまでもありませんから、もし今あなたが自分の子供に後継者になってもらいたい、と考えていて、その意思を伝えていないのであれば、できる限り早くコミュニケーションをとることをお勧めします。

社内で後継者育成を行いましょう

経営者の身内が後継者として難しい場合は、社内から探すことが最も得策と言えるでしょう。
なぜなら、会社の業務や文化を把握しているからです。
しかし、社内からと言うと、すぐに無理だと言う経営者が多いようです。
「うちにはそんな優秀な社員はいない」「任せられそうな人材がいない」などできない理由はたくさん出てきます。
しかし、これは当たり前のことです。
最初から経営者の器をもった人材が社内にいることなんてほとんどありません。
これは大企業でも全く同じでしょう。最初から高望みしすぎなのです。
まずは、社内から後継者を探したいと考えている意思を従業員に伝えましょう。
おそらく多くの従業員は出世はしたいと考えていても、経営者という選択肢は自己判断で削除してしまっています。
そのためまずは、その選択肢があることを従業員に伝えるべきです。
そして、経営者の仕事を理解できる機会を作りましょう。
従業員が仕事を行う時の視点は、今、今日、明日といった近い距離で物事考えます。そのため、中長期視点を持つ経営者の仕事内容は意外と理解していないことが多いのです。
具体的な業務内容を共有することも有効ですし、ビジョンやミッションを伝えることも重要です。
会社の業績が傾きやすいタイミングの一つに、経営者交代があります。
つまり、後継者が継ぐタイミングです。
これはそれまでの経営者がトップ営業マンとしてマンパワーで会社を引っ張っていたケースによくあることですが、他にも意思決定の基準が変わってしまったことで業績を落とす傾向があります。
そうならないために必要なことはビジョンやミッションを軸とした意思決定ができるようになることです。そのような事を学べる機会を作るべきですし、目星をつけた後継者候補には個別で社長同行させるなどを実施するべきです。
このように少しづつ経営者の仕事を理解することで、徐々に視点があがり経営者の器ができ始めるのです。

あなたの会社は売れないと思っていませんか?

さて、万が一社内からも後継者が見つけられないとなると、残された選択肢は限られます。
一つは、ヘッドハンティングで経営者を引っ張ってくることですが、中小企業の場合はなかなかこの方法を取るのは難しい場合が多くあります。
もう一つの方法はM&Aで、事業を売却することです。
M&Aと言うと、大企業が行っているイメージがありますが、実際は中小企業も対象になるものです。
その辺りを勘違いしており、勝手にこの選択肢をなくしてしまっている経営者も多いようです。
もちろん、M&Aを進めるには、基本的には利益が出ていないと厳しいですが、
独自の強みを持っている企業であれば、高い金額で売却も可能です。
会社が廃業や倒産になれば、従業員やその家族に迷惑がかかってしまう可能性が高いため、そうならない選択肢としてM&Aも頭の中に入れておくべきでしょう。

中小企業の後継者問題は今後ますます拡大するはずです。
だからこそ、できる限り早い段階で手を打ち、大きな問題になる前に回避できるようにしましょう。

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