知っておくべき「顧客視点」と「お客様の声」の違いとは?

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近年のマーケティングにおいて「顧客視点」に立つことの重要性がよく語られています。この顧客視点と勘違いしやすいものが「お客様の声」です。両者は似て非なるもので、これらの違いを理解せずにマーケティングを行うことは極めて危険だと言えます。
そこで今回はマーケティングにおける「顧客視点」と「お客様の声」の違いついて解説させて頂きます。

顧客視点とお客様の声の違いとは?

昨今のマーケティングおいて重要視されているのは顧客視点でお客様の声ではありません。
お客様の声は、表面的な意見になりやすい特徴をもっており、実際に顧客が求めている真のニーズを見つけにくい特徴があります。消費者は自分自身が持つ本来のニーズを言語化できないケースが非常に多くあるのです。
例えば、こんな例があります。
とある食器メーカーが新商品開発のために主婦を集め、「どんなお皿が欲しいか」を議論してもらいました。様々な議論の後、まとまった意見は「これまでにないオシャレで格好いい四角い黒い皿」でした。
インタビュー終了後、お礼として議論のためにサンプルで置いていた食器をどれでも一つ持って帰って良いと言ったところ、全員が白い丸いお皿を取ったそうです。
この例は顧客視点とお客様の声の違いが非常にわかりやすいですね。
お客様の声は、「黒い四角いお皿」でした。しかし、実際に選ばれたのは「白い丸いお皿」。なぜ白い丸いお皿が選ばれたのでしょうか?
このインタビューには続きがあり、白いお皿を持って帰る人に理由を聞いたところ、「四人家族なので、一人だけ黒いお皿をもらっても仕方がない」「家にあるお皿は全部丸いお皿なので、四角いお皿は並べにくい」とのことでした。
つまり、顧客視点に立つとは、この理由の部分を汲み取ることです。
もし、あなたが何か新商品を開発しようとしても、単なる顧客アンケートでは上記の例のようになってしまい、的外れな商品を開発してしまう危険性が非常にあります。
また、顧客は知らない商品を答えることはできず、基本的にはすでに存在している商品しか答えることはできないのです。
そのためお客様の声をそのまま活用して新商品を開発するなどは非常に難しいといえます。
例えば、コンビニのドーナツや焼き鳥、コーヒーは今や一般的になりましたが、おそらく実行する前に街で「コンビニのレジ横で新たにどんな商品が欲しいですか?」と聞いても、ドーナツや焼き鳥・コーヒーなどはおそらくでなかったでしょう。
このようにお客様の声は、マーケティングにそのまま活用することは非常に難しいのです。
そして、顧客視点とはこのお客様の声のさらに深いところにあるニーズやウォンツを捉えることを意味するのです。
言い換えれば、「なぜ?」を繰りかえし、正しい理由を把握することが顧客視点に立つことと言えるのです。

なぜ今顧客視点が求められるのか?

これまでで顧客視点とお客様の声の違いを理解して頂けたと思います。
では、なぜ今顧客視点がマーケティングにおいて重要だと言われているのでしょうか?
それは、現代は物があふれた時代であることが非常に大きく関係しています。
需要と供給のバランスはすでに崩れておいり、圧倒的に供給過多の状況です。
このような時代に生きる消費者たちの厳しい目を持っています。
つまり、他社と全く同じ商品を出していてもヒットは生まれず、独自性を常に意識しなければならないのです。
しかし、独自性を見つけることは非常に困難といえます。
そこで役立つことが顧客視点に立つことなのです。
独自性は商品開発にだけ求められる訳ではなく、販促手法などにも当てはまります。
逆にいえば、同じ商品でも伝え方に顧客視点を持ち込むだけで、大きな違いが生まれるケースもあるということです。
こんな例があります。
とある保険見積もりサイトがありました。このサイトでは、複数の保険会社から一括で見積もりを入手できるというもので、強みとして見積もり入手可能な保険会社の数を前面に押し出していました。
しかし、結果は出ていない状況でした。
そこで、実際にサイトを使う顧客に調査したところ、「見積もりがたくさん来ても困る」というニーズを発見し、それまで数の多さを前面に出していたところを、「数社を厳選して紹介」という見出しに切り替えた所、大きな反響を得ることができました。
このように、実際に顧客視点に立ち、ウェブサイトの文言を少し変えただけでも売り上げに大きなインパクトを与えることがあるのです。

顧客視点に立てていますか?

さて、最後にあなたの会社で扱う商品やサービス・販促物の言葉の一つ一つ。
すべて顧客視点に立って考えられているものでしょうか?
また、そもそも顧客の真のニーズやウォンツを把握できているでしょうか?
もし、そこに不安があるならば顧客の調査を行うべきですし、そこには大きな伸びしろがあるかもしれません。

日々の忙しい業務に携わっているとついつい提供者目線になってしまいます。
是非この機会に顧客視点に立ち返って、少し離れたところから自社の商品やサービスを見つめ直していただければ幸いです。

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