リスクと保険/業務に関わるリスクと保険(建設業)

建設業を営む上で、情勢の悪化や不測の事態などが起きれば、建設投資は著しく減少し業績は影響を受ける可能性が出てくると考えられます。
さらに建設資材などの仕入価格の上昇で請負金額に反映することが出来なくなることも、業績に影響を及ぼす可能性に繋がってしまうでしょう。
建設業を取り巻くリスクは多岐に渡り、他にも重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクとして挙げられるものは多々あります。


●工事・施工に関係するリスク
建設業は施工物件の引渡時に未回収の工事代金が残るケースがありますが、仮に発注者に問題が生じて工事代金の回収ができなければ業績等に影響を及ぼす可能性があります。これは仕入先や外注先が信用不安に陥ったケースも同様です。
また、設計・工事・施工した物件に不具合が生じ、重大な瑕疵があった場合、または施工中に重大な事故が発生した場合などは、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
●コンプライアンス上のリスク
建設業を取り巻く法的な規制には、建設業法、建築基準法、会社法、都市計画法、金融商品取引法、独占禁止法等がありますが、法的規制に違反に該当することになれば業績に影響を及ぼすことになるでしょう。
●災害や情勢変化など予測できないリスク
さらに火災や風災、地震等の災害、人災などによる災害リスク、事業を海外でも展開している場合には政治や経済情勢の変化、為替レートの変動、法的規制の予期せぬ変更などが影響する可能性もあります。
リスクヘッジに保険を活用する
これらのリスクが発生する可能性を十分に認識し、リスクヘッジしていくことが必要になると言えるでしょう。リスクヘッジの方法として保険に加入することが検討されますが、活用できる保険として、考えられるものには次のような保険があります。
●役員(経営者)、従業員に対するリスクをヘッジする保険
・役員などの労災や年金に対するリスク(経営者保険)
・役員などが病気を患った際のリスク(医療保険)
・役員などが株主代表訴訟、投資家から受けた訴訟に対するリスク(会社役員賠償責任保険・MRP)
・役員などがハラスメントに対して賠償責任を負うことになるリスク(雇用慣行賠償責任保険)
・従業員に対する労災に関して役員が訴訟を受けた場合のリスク(使用者賠償責任保険)
・従業員が就業中に発生したケガや病気に対するリスク(労災上乗せ保険)(医療保険)
・従業員が海外へ出張する際に発生する事故のリスク(海外旅行保険)
・自動車事故が起きた場合のリスク(自動車保険)
●財物への損害に対するリスクへの備えが可能な保険
・建設中の建物や設備資材などが損害を受けるリスク(建設工事保険、組立保険)
・公共工事の履行を保証するリスク(履行保証保険)
・自社建物や什器設備などが損害を受けるリスク(火災保険)
・業務遂行に伴って個人情報が漏洩してしまうことへのリスク(個人情報漏洩保険)
・業務遂行に伴う賠償リスク(施設所有者賠償責任保険・請負賠償責任保険)
・完成引渡し後の工事の結果により発生した事故などに対する賠償リスク(生産物賠償責任保険)
・環境汚染が発生した場合などのリスク(環境汚染賠償責任保険)
経営に大きな影響を及ばさないためにも
実際これらのリスクがどのように経営の影響を及ぼすのかはケースバイケースですが、状況によっては多額の賠償責任を負う形になる可能性も考えられます。そのため保険などで備えをしておくことが重要になるでしょう。