リスクマネジメントで対象とするべき企業リスクの事例とは

中小企業を経営していると様々なリスクを抱えることになります。 リスクマネジメントの上で対象になる企業リスクとその事例には次のようなものがあります。

コンプライアンスリスク

・独占禁止法違反…価格カルテル、不当廉売、入札談合行為など
・食品衛生法違反…使用基準や成分規格の不適合、指定外の添加物の使用など
・不正競争防止法違反…商品形態の模倣、原産地偽装、品質偽装表示、営業秘密漏洩など
・所得税法違反…脱税行為など
・労働基準法および労働安全衛生法違反…労災事故の不報告、残業代の不払いなど
・企業倫理違反…社内規則違反、反道徳行為など
経営・財務・人事リスク
・資金繰りの失敗、事業拡大の失敗、取引先の倒産、重要役職員の死亡や退職など
事故リスク
・建物、機械設備、車両、什器備品、システム、商品、原材料等の火災、爆発、破裂、衝突、落下、破損、汚損、盗難、故障、水濡れ、詐欺、横領など
自然災害リスク
・台風、暴風、突風、竜巻、豪雨、洪水、落雷、雪、雹、あられ、地震、噴火、津波などによる災害
PL・リコールリスク
・製品の設計、製造、指示警告による欠陥での人身および財物事故
・製品欠陥に伴ったリコール
知的財産侵害リスク
・商標権、意匠権、特許権、著作権の侵害

企業リスクは社内全体で把握を

実際に部門内で行われていることについて経営トップが把握できていないことにより、突然大きな事故や不祥事が起きてしまうというケースも見られます。

社内全体でリスクマネジメントシステムを実施し、全リスクについて管理できる体制を構築することによって事態が発生することを回避できるでしょう。

仮にリスクに遭遇した場合でも、リスクに対して的確に対応していくことが必要です。

リスクマネジメントに対する取り組みの整備は?

部門別に実施するリスクマネジメントに限界があることや、経営環境が変化することによって全体でのリスクマネジメントに対する必要性は高まっていると言えますが実施するとなると企業経営に重要な課題になります。

日本企業のリスクマネジメントに対する取り組みは進んでいない状況で、必要性自体は認めていても収益を直接もたらすことができる業務ではないのでついおろそかにしてしまうこともあるでしょう。

しかしリスクマネジメントの必要性は近年急速に求められている状況で、少しずつですが体制が整備されています。

中には全社でリスクを監視・評価したり、リスク対策についての窓口や部署を作って設置する企業もあります。

リスクと事例を把握し管理できる体制の構築を

企業は様々なリスクを抱えていますが、それに対するリスクマネジメントを実施するために社内全体の問題としてどのようなリスクと事例があるかを把握しておくようにしましょう。