ハザードとリスクの違いを知る

ハザードとリスクという言葉をご存知でしょうか?
日本語にしてしまうと、どちらにも潜在的な危険性という意味合いがあるのですが、企業ではこの2つを使い分けています。
実際には、どのように使い分けられているのでしょうか?
その2つの違いについて、解説していきます。

ハザードとリスクの違いについて

企業としては、ハザードとリスクは違うものとして認識されていますが、一般的にその違いを意識する人はあまりいないでしょう。
時折ニュースでも聞くことはありますが、この2つはどう違うのでしょうか?

厚生労働省による食品加工作業においてのハザードは、建築物や原材料、蒸気、粉塵などの原因、もしくは作業に伴う行動が原因となった危険性や有毒性と定義されています。
例えば、機械などの危険性や、電機などのエネルギーに起因する危険性、作業場所による危険性など、もしくは原材料による有毒性や、放射能などの有毒性がこれにあたります。

それに対して、リスクというのは危険性や有毒性が原因となって生じるかもしれない、けがや病気などの重篤度と発生する可能性の度合い、と定義されています。
少々区別が難しいところはありますが、この2つには明確な違いがあります。

危険に対して、潜在的な可能性となるのがハザードです。
現在は安全でも、将来的にはこのような危険性がある、と考えることになりますが、それに対してリスクは、考えられる危険性の発生する可能性とその被害の大きさを判断するものです。

少し表現を変えると、具体性を伴わないものの危険性があることを示したものがハザード、具体的にどのような被害がどのくらいの確率で生じるのかを示したものがリスクとなります。
その違いは、どう影響するのでしょうか?

それぞれの対応

ハザードとリスクの違いとして、例えば以前、加工肉に含まれる発がん性物質についての話題がありました。
この時の話題としては、加工肉に発がん性物質が含まれている可能性があるというだけだったので、これはハザード評価だという発表がされています。

これをリスク評価にする場合は、どのような必要性があるでしょうか?
まず、リスク評価にするためには具体的な数字が必要となります。
発がん性物質が含まれているというだけではなく、どうやったらガンになる可能性が高まるのか、ということを示さなくてはいけません。

例えば、1日に1キロ食べることを1年間続けたらどのくらいの可能性で発症するのか、といったことがわからなければ、リスクとは言えません。
また、実現性がないような内容であれば、やはりリスクはほぼないと判断されるでしょう。

ハザードとしての評価を得たからといって、それを避ける必要性はありません。
ただ、そういう危険性があるのだから、あまり摂り過ぎないように、考えて食べたほうがいい、という程度のものです。

これは、食品だけではなくあらゆるものに共通した考え方といえるでしょう。
たとえば、回転ドアには人が挟まる危険性というハザードがありますが、普通に使っていればその可能性は限りなく低いため、一般的に使用されています。

これをリスクとして考えるなら、回転ドアのスピードをこのくらいまで上げたらどのくらいの確率で人が挟まるのか、ということを検証して、リスクを避けるためにはどうしたらいいかを考えることとなります。

ハザードとしての評価が出されたからといって敬遠せず、リスクを把握したうえでどうするかを検討するようにしましょう。

まとめ

ハザードとリスクという評価には、似ているようで異なる部分があります。
ハザードというのは、あくまで具体性を持たずに危険性がある、というだけのことです。
それに対して、リスクというのはその内容と、生じる可能性までを考えた具体性のある評価となります。
ハザードとリスクの違いが判らなければ、ハザードと評価されただけで敬遠してしまうかもしれませんが、リスクも同時に考えることでよりその危険性を詳しく知ることができるでしょう。

 

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