雇用慣行賠償責任保険のニーズが高まる背景は?

会社経営に携わっている方々には、人知れず、こんな悩みがあるものです。
それは、最近話題になっているパワハラ等の雇用環境。
いくら自分が気をつけていても、受け取る側の主観によって、気分を害する可能性があるというのは、正直、厄介ですよね。
そんなみなさんにおすすめしたいのが、雇用慣行賠償責任保険です。

会社側にとって心強い保険

雇用慣行賠償責任保険は、少し難しい名称ではありますが、簡単に言うと次の通りです。
それは、みなさんの職場の従業員から、損害賠償を請求された時に、その賠償金を補償する保険になります。
ここで、当然ですが会社に対して訴える従業員はいるのかと、疑問に思う人もいるかもしれません。

具体的な保証内容は、基本的に雇用や勤務している時に発生するトラブルになります。
「従業員」と聞くと、多くの人は正社員が対象になると思ってしまいますよね。
しかし、現在は正社員に限らず、立場を越えて職場で活躍してくれる人が多く存在するでしょう。

そうなると、立場によって対応の違いが出てくるのはおかしいですよね。
そのため、雇用形態に関わらず、現在職場で働いてくれている人がすべて対象になります。
補足として、採用予定者や保険加入中に退職された方も対象になりますので、結構幅広い人が保険に当てはまることになるでしょう。

保険金の種類は、損害賠償金の他に、訴訟に発展した場合、訴訟にかかった費用も対象となります。
小さなトラブルから、大きなトラブルにまで、柔軟に対応ができると言えるでしょう。
特に、裁判に発展した場合は、対応するための費用が高額になりやすいので、いざという時の備えになりますよね。

このような保険は、使わないことが一番良いのかもしれません。
しかし、職場環境や人間関係の良し悪しは、何かのきっかけで調子が狂ってしまうことがありますよね。
一般の人々にも訴訟への知識や対応が広まっている現在だからこそ、このような保険への加入は必須だとも言えます。

なぜニーズが高まっているのか?~職場環境の変化~

このような保険の加入が広まっている背景には、雇用や職場環境が多様化していることが挙げられます。
みなさん自身の職場を、思い浮かべてみて下さい。
例えば、正社員以外にも、アルバイトパート、派遣、契約社員というような立場の人がいませんか?
雇用形態が違うと、賃金だけではなく、できる仕事内容が違ってきますよね。

そのような職場環境の中で、悪意はなくても発した言葉で不快に感じたり、嫌な思いをしてしまったりという人がいるかもしれません。
それが極端になってくると、例えば、「パワハラ」と言われてしまうようになるでしょう。
様々な人が働いている環境では、どんなに環境を良くしようと思っていても、何気ない言動がきっかけで大きなトラブルに発展してしまうことがあります。

そして、その責任はトラブルのきっかけとなった当事者だけでなく、企業にも向けられます。
そのような時に、何も対策をしていなければ、高額な損害賠償を会社で負担しなければなりませんよね。
このように、会社自体で注意をしていたとしても、どこからリスクになる要素が出てくるのかは分かりません。
ですので、起こり得るリスクに備える目的で、保険へのニーズが高まっていると言えるでしょう。

近年では、職場環境で起こり得るトラブルを回避するために、様々な取り組みが行われています。
まずは、環境を改善するために、会社内での見直しが必須になると思いますが、それだけでは不安な面もありますよね。
不安点を解消するための方法として、保険を活用してみるのもアリでしょう。

参考URL法人損害保険の教科書
(https://hoken-kyokasho.com/koyoukankou-baisyousekinin-hoken)

まとめ

今回は、雇用慣行賠償責任保険についてご説明しました。
これは、損害賠償保険の1種になり、職場環境で生じたトラブルに対処するための保険になります。
会社自体が職場環境の改善に努めることは大事ですが、人間関係の中ではどうしても上手くいかない部分も多々あるでしょう。
数あるリスク回避の1つとして、保険という手段があるということを、知っておくと良いですよ。

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