経営者が論理的思考を身に付ける必要性について考える

経営戦略

経営者にとって、論理的思考ができるという事は必須条件といってもいいくらい重要なことです。
しかし、なぜ経営者に論理的思考が必要なのか、具体的に分からない人もいるのではないでしょうか。
今回は、経営者に論理的思考が必要な理由や、具体的に論理的思考と言うのは何を指すのかということについて紹介していきます。

経営者に必要な論理的思考とは?

さて、論理的思考とは具体的にどのようなものでしょうか?
論理的思考というのは、AとBという事柄があるとき、その2つにはどのような関係性があるのかを正しく認識する能力のことです。
例えば、円高の時は輸入品が安くなるので輸入が活発になりますが、輸出した商品は海外で割高となってしまうので、輸出は落ち込みます。
円安の時はその反対に、輸出が活発になり輸入は落ち込みます。
さらに、円高になると海外旅行がしやすくなり、円安の時は海外旅行が減少することとなるでしょう。

こういった関係性を正しく認識できれば、経営戦略へと役立てることができます。
もしも経営者が関係性を把握していない場合、たとえ社員がその関係性を認識して提言したとしても、その意見を受け入れないかもしれません。
そうなるとビジネスチャンスを逃すだけではなく、会社の経営においても大打撃を受けてしまうことにもなりかねません。
そうならないためにも、経営者は論理的思考を身につけるべきでしょう。

論理的思考を身につけるメリットは?

それでは、論理的思考を身につけることにはどのようなメリットがあるのでしょうか?
まず、論理的思考というのは直感や感覚的な思考とは異なり、多くの人が理解しやすい思考であり、必要があれば筋道を立てて説明することができます。
そのため、プレゼンテーションや書類などでも、相手が納得しやすい内容となるため、取引などにおいても好印象を与えることができるでしょう。
また、初めて会う相手であっても自分の会社についてわかりやすく説明できるため、相手も話を聞きやすく、質問を受けた場合もすぐに返答できるため、プラスの評価を得やすくなります。

さらに、論理的思考は逆算思考にもつながります。
逆算思考は、目標を定めてそこまでの道筋を考えるという思考ですが、目標を達成するために必要なことを考えて、さらにそのために必要なことを考えて、と繰り返していくためには、論理的思考ができなければいけません。
もしも論理的思考ができないまま逆算思考を行った場合は、途中で行き詰ることも多いでしょう。
そうならないためにも、論理的思考は大切となります。

論理的思考は、経営について戦略的に考える際にも役立ちます。
経営戦略というのは思い付きではできないので、論理的に考えなければ無理のある思考をしてしまうでしょう。
企業が持つ価値を最大限に生かし、最大限の結果を得るためには論理的思考がなければ難しいかと思います。
何よりも、今やるべきことの中から特に優先的なことを見極めていくためには、その事柄が将来的にどのような事柄へとつながっていくのかを考えていかなければ正しい判断を下すことができないでしょう。

簡単にいうと、100万円の報酬をもらえる1回限りの仕事と、50万円もらえる継続的な仕事のどちらを優先するべきか、という判断を行う際は論理的思考で決定する、ということです。
短期的に見た場合と長期的に見た場合、そのほかの仕事との関係、経費など様々な点を合わせて正しく判断するためには、論理的思考でなければ難しいでしょう。
このように、論理的思考ができれば、様々な方向から物事を考えられるようになるというメリットがあるのです。

まとめ

論理的思考というのは、誰にでも精通する筋道が立っている思考のことです。
経営者というのは、考えを社員へ伝え、理解してもらわなければいけません。
その時、ただ命令して従わせるよりも、全員が目標を理解してそれに向かって各々努力していく方が、より大きな結果を生み出すことができますよね。
そのために、経営者には論理的思考が必要となるのです。
効率よく成果を上げるためにも、論理的思考を身につけるようにしましょう。