経営者と保険/経営者に関わるリスクと保険(勇退退職金)

業務に日夜精励する経営者にとって、功労にふさわしい退職金の準備が必要です。業務良否に関わらず、さらに会社の財務を圧迫することなく退職金を捻出するために財務的な準備が必要です。


退職金準備にはいくら必要?
一般的な退職金はいくらかを把握する場合、退職金の準備として次の計算式を用いて金額の目安を算出してみましょう。
「最終報酬月額×役員通算在任年数×功績倍率=退職準備金額」
功績倍率は、例えば会長・社長3.0、副社長2.4、専務2.1、常務1.7、取締役・監査役1.4というように設定すると良いでしょう。
生命保険で準備する場合のポイント
算出した金額を生命保険で備える場合、生存退職金準備に適した生命保険として長期平準定期保険や終身保険などを検討しましょう。
まずは勇退する予定年齢と必要とする税法上承認される退職金額を設定し、経営者の健康状態なども踏まえた上で、どの保険商品を選ぶかを決めることが必要です。
生存退職金の確保、円滑な事業承継、相続対策に活用できるか等を確認した上で検討していきましょう。
退職金にかかる税金
なお、退職所得には所得税と住民税が課税されます。
退職所得は「(退職金額-退職所得控除)×1/2」で算出することができます。

・退職所得控除
勤務年数が20年を超える場合は、「800万円+70万円×(勤続年数−20年)」、勤続年数が20年以下の場合には「40万円×勤続年数(最低80万円)」で計算します。
なお、納税額は「退職所得×所得税率-控除」で算出しますが、所得税と住民税の標準税率は管轄の税務署や市区町村の窓口に確認しておきましょう。
経営者個人の備えも必要
また、経営者は個人としても備えが必要だと言えます。例えば子供の教育資金や結婚資金、老後の生活資金、長期療養資金、相続対策資金など様々な資金を準備しておく必要があります。
通常の役員報酬などにより計画的に備えていくこともできるでしょうが、他にも生命保険を活用するなら終身保険、終身医療保険、個人年金保険などを検討しても良いでしょう。
自社の未公開株があるのなら相続対策は長期計画で効果を発揮できますので、個人契約での終身保険や個人年金保険、介護保険などで検討していく様にしましょう。
生命保険で役員退職金積立を行うメリット
生命保険を活用した場合には、保険料を損金化しながら計画的な退職金準備が可能です。赤字決算にならないように退職金準備を進め、解約返戻金や契約者貸付を使い事業資金に転用することも検討できます。
経営者に万一のことがあった場合は、従業員の給料の保障、残された家族の生活保障などを確保することもできますし、法人名義の保険契約自体を個人名義に変更することで現物支給することも可能です。
状況に応じて色々な活用方法があり、臨機応変に対応することが出来る様になりますので、計画的に積み立てていくために保険への加入を検討してみてはいかがでしょう。