企業リスクを管理するためには過去事例の活用を

いざ自社の「危機管理」や「リスクマネジメント」を見直そうと思っても、何から手を付けていいかわからないというと言う場合もあるでしょう。

企業で不祥事が起きる原因として、洗い出されていなかったリスクやリストアップされていなかったことが原因で起こる場合が多いのは事実です。そのためリスクの洗い出しを行う際には漏れがないことが重要になります。

リスク管理に必要なこと

会社が「危機管理」「リスクマネジメント」を実践するために必要なことに、自社で起きた事例を徹底的に分析していくことがあげられます。

自社のリスクを知る

リスクマネジメントにおいては法令を単に守るだけではなく、高度な安全や安心を確保しながら適正な手続きを行っていくことが求められます。

そのためには自社のリスクを理解し過去の事例から学んでいくことが必要です。社内アンケート、モニタリング、報告制度、監査、記録マネジメントなどを手法として取り入れていきましょう。

自社の過去事例によるリスクの確認

一度起きた会社の不祥事はもう一度起きる可能性が高いと考え、自社の過去事例はリスクマネジメントを行う上での手本となるでしょう。

まずは過去の不祥事や事件を総括していき、総括結果と対応記録を保存することが大切です。そして総括結果を社内に周知徹底していくことが必要ですので、社員には再発防止が目的で責任追及のためではないことの理解を得ることも大切です。

自社の現在のリスクを知る

現在会社にはどのようなリスクが存在しているかを確認するために、次のような方法を取り入れていきましょう。
・社内アンケート
自社が今抱えているリスクを知る方法に社内アンケートを活用する方法があります。
・報告義務
社内規定を整備し全ての役職者は、会社に損害を及ぼす危険がある事実を発見した場合にはリスク管理部署に報告する規定を設けると良いでしょう。
・ホットライン
通報制度として匿名性が保護されたホットラインを活用できる体制を整備すると良いでしょう。
・モニタリング
リスク回避のためまずは現場での状態を知ることが必要ですので、モニタリングが重要になります。定期的な現場との対話でモニタリングを実施し、リスクを確認できるようにしましょう。
・監査
現場の事情に流されることなく予告監査以外に抜き打ち監査も必要です。
・記録マネジメント
記録保存の目的は従業員それぞれが自身の正当性を証明することにあり、記録の作成担当者を置いて保存期間を明定しておくことも大切です。

リスクの拾い漏れを防ぐために

リスクは企業の業種、規模、組織構造によって異なりますが、リスクの拾い漏れを防ぐために一般的なリスクの一覧表を活用すると良いでしょう。社内におけるアンケート調査と合わせてリスクの拾い漏れを防ぐために利用しましょう。