中小企業の人手不足倒産を考える

その他のリスク

中小企業にとって、人材は貴重ですよね。
近年は労働力が足りないため、倒産をしてしまうような事態が多く、身近にそのような企業があるのを見かけたことがある人もいるかもしれません。
ですが、意外と事情は複雑です。
本記事では、人手不足倒産の実態とその対策について、考えていきたいと思います。

「人手不足」の事情にも種類がある

皆さんは「人手不足」と聞くと、どのような状態になっていることを想像しますか?
例えば、業務をするのに必要な社員やアルバイトが足りない、ということをイメージしますよね。
しかし、中小企業では、単純な人手不足が問題になっているわけではないのです。
実は、人手不足と言っても、4つの種類に分類されることを知っているでしょうか?

それは、従業員の退職に伴う不足、求人の影響で人が集まらないための不足、人件費の高騰による不足、後継者がいないための不足になります。

このように、人手不足倒産と言っても、何が不足しているのかによって倒産の事情が違っていることが分かりますよね。
実は、人手が足りていたとしても、経営面の資金繰りの事情で経営が難しくなっているという場合も少なくありません。
例えば、最近は中小企業でも賃金の見直しを計っているところもありますが、賃上げをするということは、人件費が上がることを意味します。

つまり、経営状態が良いところであったとしても、今までの状態だと経営を圧迫してしまう要因になってしまいますよね。
この傾向は、求人を出しても人手が集まらないという悩みを抱えている企業でも同様です。
どうしてもマイナスイメージを打破するためには、給料が高い、労働環境が良いということをアピールすることが大切になるでしょう。
しかし、資金が潤沢でない限り、経営は厳しい状態になってしまうのが目に見えていますよね。

また、離職率も問題となっています。
その背景には、大企業とは違い将来性が見えず、他の企業で働いた方がいいという考え方が関係しており、安定性の高い場所で働きたいというニーズが伺えるでしょう。
特に、倒産リスクを考えると、そのように考えてしまうのは避けられないかもしれません。

しかし、業務を知っている社員がいなくなってしまうと、困るのは残った社員たちです。
どうやって仕事をすればいいのか、その後の引継ぎの処理をしながら模索していくことになりますから、大きな負担となってしまいますよね。
その結果、また離職者が発生するという悪循環にもなり兼ねないでしょう。

これらの状況を少しでも良くするために、経営者ができることには何があるのでしょうか?

どうやって社員を確保するのか?

中小企業が人手不足倒産を回避するためにできることは、意外とたくさんあります。

単純に、働く人数を増やしたいという場合は、シニア世代や女性の活用、業務委託を活用して、活動できる人を増やしていきましょう。
条件さえ合えば、働きたいという人は結構いるのです。
特に、仕事を探している女性は、子育て等の事情から一度仕事から退いていますが、優秀な人材の宝庫とも言われていることを知っていますか?
子育て中の女性でも働きやすい環境を整えることができると、労働力が足りないという現状を脱却できるのでないでしょうか?

また、後継者を探す場合は、早い段階から育成していくことが重要です。
急に事業継承をすると言われても、誰もすぐにはできませんから、ある程度方向性が決まったら行動するのがポイントになるでしょう。

一番大切なのは、従業員の離職を防ぐことです。
現在働いている人が満足できている環境ならば、違う場所を探すことはないですよね。
特に若い世代を雇う場合は、スキル等を身につけて即戦力になってもらう狙いがありますから、途中で離職されてしまっては元も子もありません。
現状を打破するためには、まずは自社の環境を見直してみるところから始めませんか?

参考URL  Bizuben!
(https://bizuben.com/hitodebusoku-tousan/)

まとめ

働きやすい環境で働きたいと思うのは、中小企業でも同じです。
経営が厳しいからと言って、労働環境を蔑ろにしてしまっては、大切な人材を失いかねません。
他の企業にはない自社独自の魅力や環境整備が、倒産へのリスクを小さくしてくれるでしょう。
時には社員が何を求めているのか、ニーズを聞いてみるのもいいかもし