金属製品製造業:金属製品製造業に必要なリスクアセスメントの実施方法とは?

どのような職業でも様々な作業があり、作業方法が採用・変更・機械化などが進むなどで実態や特性に合う安全衛生対策を実施する必要性が高まっている状態です。
職場の中に存在するリスクは何かを見つけ出して、災害が起きる前に事前にリスクの除去や低減措置を行うことが大切です。

労働災害の減少を図るために
金属製品製造業での休業4日以上の死傷災害について、事故のケース別に見た場合にはさまれや巻き込まれによる事故が多く起きています。
他にも飛来・落下、墜落・転落、転倒、切れ・こすれなどと発生ケースが多い順になっています。
金属製品製造業は設備と工作物に挟まれてしまうことや、巻き込まれてしまう事故以外にも、色々な原因で事故が発生しています。どのような作業が危ないかを絞り込んだ上でリスクアセスメントを始めましょう。
金属製品製造業のリスクアセスメントとは?
まず作業場での危険性や有害性のあるものを特定していき、その要因となるものによる労働災害の発生確率や起きた場合の重篤度を見積もります。
リスクの大きさに基づいた対策で優先度を決め、リスクを除去もしくは軽減できるための策を検討しましょう。
リスクアセスメントの手順
事故を防止するために検討された策を、安全衛生計画に盛り込んで計画的に実施しましょう。次のような手順で行います。
①危険性や有害性の特定
例えば製品をクレーンで運搬中、製品が落ちて激突する事故、回転中の刃物に指が巻き込まれてしまう事故、切削加工作業中に飛散した切粉で火傷してしまう事故など、様々なケースを特定します。
②リスクを見積もる
特定したケースで実際に災害が起きた場合に、どの程度のケガを負うことになるのか、危険性はどのくらい高いのかなどリスクの大きさについて見積もります。
③既存の対策について
見積もったリスクを軽減・防止するためにリスクの重篤度から優先順位を設定します。
現在の作業方法を変更できないか、設備的な対策はないか、管理的対策はできないか、対策を検討し実施しましょう。
④リスクの記録
リスクアセスメントの結果と実施した措置を記録し、災害防止策を蓄積し、リスクアセスメントの見直しや継続へ利用します。
リスクアセスメントを実施することの効果
リスクアセスメントを実施することで、職場のリスクが明確になるため管理者を含め職場全体でリスクへの認識を共有することができます。
また、残されたリスクについて守らなくてはいけない決めごとの理由を明確にすることができ、職場全体で実施することで危険への感受性を高めることにも繋がります。
金属製品製造業のリスクアセスメントで必要なこと
まずどのような作業が危険性や有害性が高いのか、特定から始めましょう。特定ができることがリスクアセスメントを効果的なものにするために必要です。