企業は、従業員の「ウェルネス」を最優先に考えるべき

企業による、従業員の健康管理という考え方が広まりつつある中で、殊更に注目を集めている考え方が、従業員のウェルネスを最優先に考えるべきというものです。
従業員のウェルネスを最優先にするというのは、健康を管理するのとはどう違うのでしょうか?
また、なぜウェルネスを最優先にするべきなのでしょうか?

なぜ、ウェルネスが最優先なのか?

なぜ、企業は従業員のウェルネスを最優先に考えるべきなのでしょうか?
まずは、その理由について考えてみたいと思います。
その前に、ウェルネスは単なる健康とはどう違うのか、という点を考えてみましょう。

ウェルネスというのは、世界保健機構によって提示された、健康の定義からさらに広い範囲を示した考え方のことです。
ウェルネスには、身体的健康や精神的健康だけではなく、社会的に健康であることや安心できる状態である事といった意味が含まれています。

病気を意味するイルネスの対義語という位置づけになっていますが、ただ健康な状態ではなく、それを基盤とした豊かな人生を目指すような状態の事を指して、ウェルネスと呼んでいます。

従業員が社会的な健康を得る事で、充実した生活を送る事ができるようになります。
そうなると仕事のやる気も増していき、生産性の向上にもつながるでしょう。
また、従業員自身も健康を意識するようになり、私生活でも健康でありたいと考えて自制するようになっていきます。

どのようにしてウェルネスを最優先にするか

それでは、企業が従業員のウェルネスを最優先にする為には、どのような取り組みを行うべきなのでしょうか?
実際に、ウェルネスを最優先に考えている企業の取り組みから、何をするべきか考えてみましょう。

アメリカにある企業では、従業員のウェルネスを最優先に考えたプログラムを提供しています。
例えば、ストレッチ運動をルーティン化したり、ストレスマネジメントについてプレゼンテーションを行ったりといった取り組みが行われています。

また、部門によってはそれぞれがどれほど体脂肪を減らせるか、スクワットをどれだけできるかという競争をしたり、またチャレンジ企画なども用意したりして、従業員が楽しく運動を続けていけるように配慮しています。

日本の企業でも、ウェルネスを最優先に考えるウェルネス・プログラムという取り組みを行う企業が増えていて、全体的に画一な健康管理を行うのではなく、従業員それぞれの毛高リスクを考慮した対応を行うようになっています。

このウェルネス・プログラムに関心が集まっている背景には、生産性の向上もさることながら、医療費の抑制効果に対しての期待もあります。
経済的な効果を研究したところでは、適切なウェルネス・プログラムにかかる費用に対して、医療費の抑制効果はその3倍以上にもなるといわれています。

それに加えて、慢性疾患の改善による生産性の向上も明らかで、さらに従業員の満足度も上昇する事から、仕事に対する情熱も高くなります。
また、ウェルネス・プログラムには従業員の家族も対象としている企業が多い為、家族からのサポートにも期待が持てるのです。

こういった実例も踏まえると、やはり企業は従業員のウェルネスを最優先に考えるべきといえるでしょう。

まとめ

従業員の健康管理を企業が行うという考え方が広まりつつありますが、今や企業は健康管理だけではなく、従業員のウェルネスを最優先に考えるべきといわれています。
そのための取り組みとして、ただ健康を管理するのではなく、従業員それぞれにあった形での生活改善サポートを行い、生活の質を上げるような取り組みも行われています。
そうすることで、従業員の生産性向上だけではなく、満足度の向上にもつながっていくでしょう。

 

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