企業のカスハラ(カスタマーハラスメント)に弁護士が必要なわけ

その他のリスク

近年、顧客が悪質なクレームを店舗に訴える、いわゆる「カスタマーハラスメント」が急増し、問題視されています。
こうした問題が増えるにつれて、今や企業内で対応することが困難となって弁護士にその解決を依頼するケースも増えつつあります。
なぜ、企業のカスハラで弁護士が必要とされるようになったのでしょうか?

カスハラとは?

カスハラというのは、顧客が店舗や企業に対して、暴言や暴力的な態度でクレームを訴えることです。
かつて、企業では顧客からのクレームというのは業務改善に役立つ大切なものとして扱われていました。

また、製品に異物が混入していたなどの問題であれば、誠意ある対応を求められるのも当然でしょう。
しかし、カスハラと呼ばれるクレーマーから寄せられる内容はそういったものではなく、言いがかりといっても過言ではないようなものが多いため、企業としても対応できないのです。

さらに、クレームをつける顧客の態度としても、暴力的な態度や言動が目立つため、ともすれば脅迫ととられかねないこともあります。
実際に、店舗の従業員に土下座を強要し、それをSNSなどにアップするクレーマーなども存在しています。

ただし、この土下座の強要というのは強要罪にあたるため、場合によっては罪に問われる可能性もあります。
以前はこういった投稿が増え、炎上して逮捕されるケースが続出したため、最近では減少しつつあります。

しかし、どこまでが問題ない行為で、どこからが犯罪となるのか、という境界線については、判断が難しい場合があります。
そのため、カスタマーハラスメントの被害にあった企業が弁護士へと相談することが増えているのです。

例えば、クレームをつけられたから訴える、というわけにはいきません。
クレーム内容として企業に非があり、さらにその訴える方法が違法ではないとすれば、その企業は少し態度が悪かった顧客を訴えたことになります。
そうなると、裁判で顧客が無罪となった時の企業イメージはかなり悪くなるでしょう。
そうならないように、あらかじめ弁護士と相談して対応を検討したほうがいいのです。

カスタマーハラスメントへの対応

しかし、カスタマーハラスメントの対応のために弁護士へと相談するとなると、費用の面で心配になることがあります。
特に顧問弁護士が少ない中小企業では、毎回相談費用をかけて弁護士と相談するとなると、回数が増えるにつれその費用が負担になってくるでしょう。

こうした悩みを受けて、カスタマーハラスメントから企業を守るための保険として、弁護士保険というものが登場しています。
弁護士保険は、カスタマーハラスメント被害相談専用の窓口を設置していて、保険加入者は無料で電話相談が可能となります。

また、悪質なケースと判断された場合はどのような法的手段をとるべきか、また危機管理要領などについても専門家からのアドバイスを受けることができます。
クレームを適切に処理するためには、専門的な知識が必要とされるため、社内での対応に限界を感じた場合はこうした保険への加入を検討してもいいのではないでしょうか。

また、厚生労働省でもカスハラを問題視する動きがあり、近いうちにカスタマーハラスメントの対応について検討し、場合によっては顧客と企業の仲裁をする第三者機関を立ち上げる可能性もあります。
カスタマーハラスメントの被害にあわないように、対応できる体制を整えておきましょう。

まとめ

近年、多くの企業は、悪質なクレームをつけるカスタマーハラスメントに悩まされています。
カスハラへの対応は非常に難しいものがあり、法律と照らし合わせて正しい対応をするためには専門知識が必要となるので、弁護士へ相談するケースが増えています。
カスタマーハラスメントに対して問題なく対処するためにも、必要に応じて弁護士に相談するようにしましょう。