ニューノーマル時代に適した営業とは?

その他

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、社会の常態は大きく変化しました。
ニューノーマル時代と言われる現在の社会では、企業の営業活動も変化を余儀なくされています。
ニューノーマル時代に適した営業とは、どのようなものでしょうか?
ニューノーマル時代の営業について、解説します。

ニューノーマル時代に適した営業とは?

アフターコロナと呼ばれる現在は、コロナ禍以前とは異なる生活様式となっています。
社会の常態が変化した現在は、ニューノーマル時代と言われています。
ニューノーマルという言葉は、2008年以降社会的に大きな出来事が起こるたびに使われています。

ニューノーマル時代は、営業についても以前とは変化しています。
従来であれば、主な営業スタイルは顧客と直接顔を合わせて話をする、対面営業が主でした。
電話やメールは、あくまでアポイントメントの手段に過ぎなかったのです。

対面営業は、お互いの顔を見ながら話ができるので、表情から顧客の気持ちや考えを読み取ったり、雑談で気持ちをほぐしたりすることができるというのがメリットです。
あまり興味がなかった人でも、商談を受けてもらえれば購入してもらえる、という自信を持った営業マンもいたでしょう。

また、広告による問い合わせや展示会の来客などは、新規顧客を獲得するための一般的な手法の1つです。
広告の媒体も、時代に合わせて新聞や雑誌、街頭、駅の中、ネットと変化してきました。

しかし、コロナ禍では営業にとって重要な、対面が禁じられました。
特に、不特定多数の人と対面する飛び込み営業などは、感染拡大の一助であるように扱われ、人と会うことを最小限にするため出社を控えて自宅で仕事する、テレワークを選択する人も増えたのです。

営業活動もすべて禁止されたわけではなく、非対面での営業が望まれるようになりました。
対面を希望しても、断られることが多くなったのです。

非対面でも、コミュニケーションをとって商談を行い、成約にまで持ち込むことができるケースも少なくはありません。
電話やメール以外にも、テレビ電話やZoomのように顔を見ながら話す手段もあるでしょう。

新規顧客との接点は、広告で興味を引いて連絡を待つ反響営業などが主ですが、商品によってはアンケート回答でサンプルプレゼントなどのキャンペーンを実施して、興味を持った人には電話やメールでコンタクトをとる、という方法もあります。

もちろん、対面営業と同じようにしていても、非対面営業ではうまくいきにくいことがあるため、様々な工夫が必要となります。
例えば、従来であればもったいぶって重要なポイントは後で話すことが多かったのですが、非対面の場合は最初に結論、あるいは結論につながるインパクトある内容を伝えることが望ましいとされています。

ニューノーマル時代の営業のメリットと課題

顧客の購買行動も、近年はかなり変化してきました。
ネットの普及以前は、商品に関する情報を得る手段が限られていたこともあり、取引のある企業を優先したり、使用するメーカーを統一したりしていました。

しかし、ネットが普及してからは情報を集めやすくなったため、取引がなかった企業の商品との比較も簡単にできるようになりました。
営業マン任せの受け身の姿勢から、自主的に情報を集めるスタイルになっていったのです。

顧客の購買行動が変化している以上、営業も変化する必要があります。
オンラインでの営業活動に力を入れて、インサイドセールスがより重要になるのです。
顧客も、自分で情報を集めて問題解決に取り組むため、より質の高い提案が求められるでしょう。

営業スタイルが変化することで対面営業ができないことは、デメリットばかりに思えるかも知れません。
しかし、ニューノーマル時代の営業にもメリットはあるのです。

従来は一般的な方法だった展示会もできなくなり、Web上でビデオ会議やチャット機能を活用したWebセミナーの開催などが代替手段となります。
顧客との関係も、ネット上で構築していくこととなるでしょう。

Web上のセミナーの大きなメリットは、かなりの費用がかかる会場の用意などが不要になるという点です。
会場づくりなどの準備にかかる時間も少なくなるので、内容を充実させることに集中できます。

また、参加者もわざわざ会場まで足を運ぶ必要がなくなるため、今までは参加を見合わせていた遠方の企業なども参加しやすくなります。
お互いの時間と経費を、大きく削減できるのです。

新たな営業スタイルでは、毎日出社する必要はなく、テレワークでの営業も可能です。
今後、異常気象や自然災害などが起こって再び出社を自粛せざるを得なくなった場合に、テレワークにもできる業務体制が残っていれば、業務が滞らずスムーズに進められるでしょう。

オンラインでの営業になると、今までは時間がかかるため訪問しづらかった企業にもアプローチできるようになります。
支社や営業所などがなくても、オンラインでメールなどを通じて接触できれば、商圏の拡大につながっていくでしょう。

ただし、課題となる点としては、今まで信頼関係を築いて契約していたのに、非対面営業になるとスピーディーに商談を行って関係性を築く時間が無いため、商品の質がより重要となっていきます。

ニューノーマル時代の営業を効果的に行うポイントとしては、まず顧客データを把握したうえで営業行動の計画を組み立てる必要があります。
顧客が欲する情報、情報を提供する最適なタイミング、潜在ニーズへのアプローチなど、従来よりも細かい計画が可能となるのです。

営業機会を得るためには、Webコンテンツへのリアクションやメールが重要となります。
自社の認知拡大に取り組み、適切なツールを使用して効率よくメールを送りましょう。
ホームページのリニューアルも、十分な効果を見込むことができるでしょう。

ニューノーマル時代の営業は、従来の方法とはかなり違いがあるため、ベテランほど混乱するかも知れません。
何が求められているのか、どう考えるべきかを企業で教育する必要があるかもしれません。

まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、不特定多数の接触が避けられるようになったことから、従来の営業スタイルを続けるのは難しくなりました。
コロナ禍以降のニューノーマル時代では、対面営業ではなく非対面営業が適するようになったため、直接会って説明せずに商品の魅力や価値を伝えるにはどうしたらいいか、という点が重要となりました。
新規顧客獲得のために、Webコンテンツの充実も必要でしょう。