社外人材による1on1ミーティングサービスの活用メリット

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1on1といわれる、上司と部下との個人面談を行っている企業は多いでしょう。
しかし、最近注目されているのが上司と部下ではなく、社外人材との間で行われる1on1ミーティングです。
社外人材との1on1ミーティングには、どのようなメリットがあるのでしょうか?
サービスの活用メリットについて、解説します。

1on1ミーティングとは?

企業で通常行われているのが、上司が部下に対する個人面談として行う1on1ミーティングです。
週1回から月1回のペースで定期的に行い、部下の育成やモチベーションの向上を目的として行います。

現状を聞いてその内容に対するフィードバックを行うことで、部下の成長をサポートするという目的であり、多くの企業で導入されている手法です。
中には、成功事例を書籍化している企業もあります。

上司と部下の面談なので、人事評価のための面談と混同されることもあります。
しかし、人事評価は部下を管理して評価するためのものであり、上司のためのものです。
また、話す内容も仕事における目標や評価に関係する内容だけで、必要なことだけを聞き取って終わることが多いでしょう。

人事評価面談は部下にとって、評価や組織に必要なことだけを伝える物であり、面談の結果ストレスを与えることになるケースも珍しくありません。
行われるペースも、四半期から年に1度ほどです。

一方で、1on1ミーティングの場合は上司ではなく部下のための時間であり、部下の成長を促すことを目的としています。
話す内容も、プライベートからキャリア支援まで幅広い内容であり、上司の役割はそれに耳を傾ける聞き役が中心となります。

上司はその内容に対して評価などはしないため、部下にストレスを与えるようなことはなくむしろストレスの解消に繋がります。
時間は、1回15分から30分程度です。

1on1ミーティングは、部下と信頼関係を築いてモチベーションを向上させ、成長を促すために行われるものです。
目標や行動のすり合わせを事細かに行うことで、信頼関係を深めることができるのです。

そのため、実施する前よりもコミュニケーションがスムーズになり、フィードバックを通じて部下の成長や自走を促すことができることから、業務の質やスピード向上による業務の向上にも効果的です。

1on1が注目されるようになった背景には、元々アメリカの軍事用語だった【VUCA】という言葉があります。
Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という意味で、ビジネスや個人を取り巻く環境の変化から予測が難しくなる状態を指しています。

1on1ミーティングは、そのような厳しい環境に対応するための手段の一つとして、多くの企業から注目されています。
実際に取り入れた企業では、コミュニケーションが改善されて混乱やトラブルがなくなって業務の効率化になった、という報告があります。

社外人材による1on1ミーティングの活用メリットとは?

通常は上司と部下で行う1on1ミーティングですが、最近では社外人材との間で行うことも増えています。
社外人材による1on1ミーティングには、どのようなメリットがあるのでしょうか?

上司から見ると部下が上司に相談するのは当然で、その成長を助けるのも当たり前ではあるのですが、部下から見ると上司に対してあけすけなく話をするというのは難しいこともあります。

評価とは関係のないミーティングだとは言っても、上司は自分を評価する立場です。
そのため、あまり変なことを言わないようにと警戒するあまり当り障りのないことだけを言って終わる人も少なくはないのです。

また、上司が必ずしも頼りになるとは限りません。
年齢が若いのに上司になる例もあり、自分の方が経験豊富だと思っていれば相談し辛いこともあるでしょう。

例えば、仕事ができない上司で仕事のことを相談しても的外れなアドバイスしか返ってこないということもあります。
また、将来的には独立を考えている場合も、上司に相談し辛いでしょう。

しかし、社外人材との1on1ミーティングであれば、そのような心配はありません。
直接評価に関わる立場ではないため、心の内を思ったままに打ち明けることもできます。
社外の人材なので、何の遠慮もいらないのです。

サポートしてくれる人材も様々で、提供している会社によっても異なりますが、経営者やビジネスコーチ、育休中の元キャリアウーマン等もいます。
しかし、上司の代わりに1on1ミーティングをするのがメリットというわけではないのです。

社外人材の1on1ミーティングを活用する最大のメリットは、優れた1on1ミーティングの経験を積むことができるという点です。
日本では、1on1ミーティングという制度が登場したのは最近なので、ほとんどの人はあまり経験がないのです。

よく分からないまま、いきなり会社からやれと言われた上司は、どうしていいか分からずに手探りで行っていることも少なくないのです。
まして、部下はそこで評価を気にせず話す、ということにも不慣れです。

そこで、まずは社外人材に1on1を行ってもらうことで、良質な1on1ミーティングを体験してもらい、自分たちで行うにはこのようにすればいいという見本を知ることができるのです。

そして、1on1ミーティングの本質を理解することで、部下と上司との間でも問題なくできるようになるのです。
まず模範がないとできないという人も少なくないため、先に体験することが大切なのです。

そのため、社外人材による1on1ミーティングは部下が受けるだけではなく、上司も受けてみる必要があります。
そして、自分だったら部下とどう話すかを考えてみましょう。

1on1ミーティングには、特に正解というものはありません。
上司と部下それぞれの性格や相性があるので、それに合わせたやり方が正解とも言えるでしょう。

現在は、上司の経験に基づいて部下の成長を促すというのが1on1ミーティングに多い形となっています。
しかし、全員にその方法が正しいとは言えないので、上司は部下のことをよく見てやり方を変えるようにしましょう。

まとめ

近年、多くの企業で導入されている1on1ミーティングは実際に成功事例なども紹介されていて、高い効果が見込まれる方法です。
しかし、成功するためには上司と部下との間に信頼関係が無くてはいけません。
社外人材との1on1ミーティングは、上司と部下それぞれに1on1ミーティングのやり方を教えることができるため、上手くいかない時などは利用してみましょう。