D2Cを行う上でのメリットとデメリット

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現在、新たなビジネスモデルとして注目されているのが、D2C(Direct to Consumer)です。
この方法が注目されているのは、どのようなメリットがあるからでしょうか?
また、デメリットとしてはどのような点が考えられるでしょうか?
そのメリットとデメリットについて、解説します。

D2Cのメリットは?

D2Cには、様々なメリットがあります。
その具体的な内容を知っておくと、自社で導入する際の参考になるでしょう。
自社が持つ強みにとってプラスになるかどうかも含めて、考えてみましょう。

まず、メリットとなるのが収益性についてです。
通常、商品が店頭に並ぶまでの間には、いくつかの業者を経ることになります。
一般的には、メーカーから卸売を経て小売業が販売し、消費者へと渡ることになります。

また、卸売には一次卸、二次卸、三次卸など複数の段階を経ることもあります。
そして、段階を経るごとに商品の価格は上乗せされていきます。
こうした中間マージンがあることで、価格は大きく上がってしまうのです。

しかし、D2Cであれば製造元から直接消費者へと販売するため、そこに中間マージンは上乗せされません。
その分、商品を販売するうえでのコストは大幅に削減できるのです。

例えば、製造コストが50円の商品を80円で卸売に卸して、それを90円で小売店に卸し、100円で販売しているとします。
この場合、製造元に入る利益は30円です。

しかし、D2Cで販売するのであれば、消費者に90円で販売したとしても製造元に入る利益は40円です。
製造元も利益が大きくなり、消費者も安く買うことができるので双方ともに得をすることになります。

ECサイトなどを利用する場合も、D2Cに近い販売形態となります。
しかし、ECサイトではシステム手数料や販売手数料を支払わなくてはいけません。
その分、D2Cよりも収益性は低くなるのです。

経費削減になるというのも、D2Cのメリットです。
通常の流通やECサイトでの販売では、店舗や卸売との受発注の処理、返品対応など多くの業務が必要です。
そして、その処理をする人員の人件費や、品物を発送する送料などがかかります。

D2Cであれば、自社で商品を一元管理するので、店舗への受発注などの手続きが不要となるため、その処理をする人員の人件費や商品を発送する送料等は不要となります。
そのため、経費の削減となるのです。

消費者と直接つながることができるのも、D2Cのメリットです。
直接販売するので、消費者との距離も近くなります。
その分、意見などを聞く機会も増えるのです。

また、SNSなどを利用することで、消費者の意見を集めやすくなります。
消費者が求めている商品が何か、忌憚ない意見を聞くことができます。
その意見を、消費者のニーズにマッチした商品の開発に活かすことができるのです。

消費者が求める商品を開発し、販売することで、満足度の高い商品を提供し続けることができます。
そうして、お互いの信頼関係が深まっていき、消費者がリピーターとなる可能性も高まっていくのです。

消費者と直接やり取りすることで、細かな顧客データを収集できるというメリットもあります。
自社で運営するECサイトなら、消費者がどんな商品に興味を持って閲覧していたか、一度に買う商品の量はどのくらいかといった情報を、簡単に集めることができます。

そのデータから、消費者が購入しなかったものについてはどのような理由があるのかを把握することができ、それを販売の改善点とすることができます。
そうして、顧客満足度や売り上げをさらに高めることができるのです。

また、販売戦略の自由度が高いというメリットもあります。
卸売を経て小売店で販売する場合、販売戦略はその小売店に任せることになります。
それでは、ブランドイメージや商品のコンセプトなどの微妙なニュアンスを正確に伝えるのが非常に難しかったのです。

しかし、D2Cであれば自社が販売戦略を主導することになるので、イメージのずれなどは起こりません。
独自の取り組みで、消費者に正確なブランドイメージ、商品のコンセプトを伝えることができるのです。

D2Cのデメリットは?

多くのメリットがあるD2Cというビジネスモデルですが、いいことばかりではありません。
デメリットもあるのですが、それはどのような点でしょうか?

まず、集客コストに注目しましょう。
例えば、大手のAmazon、Yahoo!ショッピング、楽天市場などの大手サイトを利用すると、プラットフォーム側が多大な宣伝費用をかけているため一定の消費者はすぐに集まります。

しかし、D2Cの場合は自社で消費者を集めるために、広告やオウンドメディアなどを活用しなくてはいけません。
その分、集客にかかるコストは高くなってしまうのです。

しかし、すでにあるプラットフォームを利用する場合は、集客コストの代わりに利用料などを支払うことになるため、どちらのコストが高くなるのかが問題となります。
その点は、よく比較してみましょう。

自社で販売することになるため、マーケティングのノウハウも必要となります。
小売店で販売する場合は、どうやって売るのかを考える必要はなく、売れそうな商品の企画を立てて開発すればよかったのですが、D2Cはそういうわけにもいきません。

D2Cであれば、商品の魅力を消費者に伝える方法から、スムーズに販売する方法まですべて自分たちで決めなくてはいけません。
そのために、マーケティングのノウハウが必要となるのです。

あらたに自社のECサイトを構築するのであれば、そのためのリソースも必要となります。
既にあるプラットフォームを利用するのなら簡単ですが、そうでなければ費用や工数がかかるのです。

自社のECサイトを開設するためのプラットフォームを利用すればまだ簡単に開設できますが、それでも運営を続けてクリエイティブの更新などを行うのであれば、継続的にリソースが必要となってしまいます。

D2Cでは、自社で商品開発から販売、購入者へのアフターフォロー、マーケティングなどを一貫して行わなくてはいけません。
それを行うことができる人材を育成して、確保しなくてはいけない点にも注意が必要です。

例えば、卸売ならある程度まとまった数で在庫が動きます。
しかし、D2Cであれば1個単位で在庫が動くため、今まで以上に細かい在庫管理が必要となるでしょう。
その管理をする人員と、在庫の動きを予想する人員も必要となります。

また、梱包して発送するという業務も増えます。
その他、広告やプロモーションも自社で行うため、それができる人員も必要となるでしょう。
さらに、そういった人材を育成する人材も必要とされます。

D2Cが成功するかどうかに大きく影響するのが、ブランディングです。
知名度を上げて、消費者に広く知ってもらわなければD2Cは成功しません。
商品に他とは違う魅力を持たせて、多くの人に知ってもらうことが大切です。

そのためには、マーケティングをしっかりと行わなくてはいけません。
すぐには結果が出なくて焦ることもあるかもしれないので、ある程度のコストがかかることは覚悟しておかなくてはいけないでしょう。

まとめ

多くの企業が注目するビジネスモデルのD2Cは、複数のメリットとデメリットがあります。
その両方を知っておかなければ、最良の結果を得ることはできないでしょう。
D2Cは、現代の状況にあった販売方法です。
しかし、メリットばかりに注目して始めてしまうと、後から後悔するかもしれません。
デメリットをあらかじめ知っておき、その対策も考えた上でD2Cを始めましょう。