一方的なリストラで起こる企業リスク

事業運営リスク

様々な事情から、リストラを検討することは少なくありません。
近年は特に、その傾向が強くなっていますよね。
その一方で、企業側が一方的にリストラを進めた場合、どのようなリスクが降りかかってくるのでしょうか?
円滑に経営を進めるには、気になりますよね。
今回は、リストラで想定される企業リスクをお伝えします。

仕事上で発生するリスク

まず想定されるのは、仕事をしている上で発生する内容です。
企業側で一方的なやり取りをしてしまうと、その影響は本人だけでなく、周囲の人にも及んでしまいますよね。
その結果、仕事上で築かれた調和が崩れてしまう可能性があるでしょう。
主な内容には、以下の2つが挙げられます。

・業務面に関するリスク
業務をしていく上で、支持を出す人、リーダーになる人が必ずいますよね。
経営者のポジションは、最たる例になるでしょう。
ここで、経営者の役割を思い出してみて下さい。
業務上の責任を取ることもあれば、企業全体の舵取りをする役割になりますよね。

その際に、一方的なリストラを行ってしまうと、従業員は経営者のことをどのように捉えるでしょうか?
合理的な理由もないのに判断するのはおかしい、と感じてしまいますよね。
その結果、本来発揮されるべきリーダーシップが阻害されてしまうリスクが出てくるでしょう。
さらに、通常の指示も通りにくくなってしまいますので、オペレーション面での不具合が出ることにも繋がります。
最悪の場合、指示が通らず、業務に影響が出てしまうと考えるべきです。

・企業の風土改革が阻害されるリスク
経営者、従業員は人間ですから、考え方が違うのは当然ですよね。
しかし、考え方が違うからといってリストラ対象としてしまうのはどうでしょうか?
従業員からすると、経営者と考え方が違うために排除されたと思ってしまいますよね。
このことは、従業員を委縮させてしまうことに繋がってしまいます。

企業の風土は、違う考え方が衝突する影響で形成されていきます。
偏った考え方だけでは、成り立っていきません。
これは、企業全体の成長をストップさせることになりますから、改革をしようとしても良い方向へ進んでいかない恐れがあるでしょう。
そうなると、従業員の中にはリストラ対象でなくても、転職等の形で離れてしまう人が出てきてしまいますよね。

一方的なリストラは、企業全体の雰囲気にマイナスを与えてしまうのです。

企業競争に負けてしまう可能性も

先程の仕事上で発生するリスクは、企業同士の競争にも発展していきます。
企業同士の競争が激しい業界の場合、経営者のリーダーシップの基、企業全体のまとまりが重要になってきますよね。
企業内の複数の部署が、思い思いに好き勝手していては実現できません。

ですが、一方的なリストラが発生した場合、一つの方向に向かってまとまることに綻びが出てしまいます。
綻びが一か所でも発生すると、違う部署にも波及していきますから、企業内に団結が生まれなくなりますよね。
その影響で、企業同士の競争に負けてしまうことがあり得るのです。
この状態では、そもそも企業同士の競争のスタートラインに立つことができませんよね。

今回取り上げたリスクは、単独で発生するものではありません。
どこか1つのリスクが発生すると、他のリスクの発生を促すことになりますので、気が付いた時には、手が付けられない状態になっていることも考えられるでしょう。
その状態でリスクの回避をしようとしても、もう遅いのです。
そうならないためにも、一方的なリストラはどのような事情であれ、絶対に避けるべきです!

まとめ

リストラは、企業戦略の一つではあります。
ですが、きちんとした手続きを踏んだ形で行わなければ、本人にだけでなく、周囲の人への悪影響になってしまいます。
企業は、従業員がいてこそ成り立っていますから、人の感情に左右されることは大いにありますよね。
企業の印象や評価は、外部だけでなく、そこで働いている従業員にあると思って、経営者は判断や行動をするようにしましょう。