リスクと保険/経営者に関わるリスクと保険(死亡)

日本には公的な保障制度の備えがありますが、経営者に対しての保障はけして厚いとは言えず、万一のことがあった際に十分な保障を得られるとは言えません。
さらに相続が発生した場合、会社の株式評価が高額になることで想定していた以上の相続税が発生するケースもあります。
このような状況で経営者の遺族が生活保障や相続税の納税資金を確保するために、経営者は死亡退職金や弔慰金の準備をしておくことが必要です。


死亡退職金や弔慰金の計算方法
死亡退職金や弔慰金を算出する際には、次の計算方法が用いられます。
まず死亡退職金については、「最終報酬月額×役員通算在任年数×役位別倍数+功労加算金」で計算して算出します。
役位別倍率は、例えば会長と社長は3.0、専務が2.5、常務2.3、取締役2.0というように定め、功労加算金は退職慰労金の30%を超えない範囲で設定するなどの方法が用いられます。
弔慰金は、業務上の死亡であれば「最終報酬月額×36か月」、業務外での死亡なら「最終報酬月額×6か月」で計算します。
会社の損金として認められないケースもある
退職金は不相当に高額な部分は会社の損金として認められません。そのため役位別倍率や功労加算金の範囲については、会社の規模や業績に応じて設定することが必要です。
また、退職金と別で弔慰金を支給する場合には、先に述べた計算式の範囲内なら会社の損金にすることが可能です。弔慰金は相続の対象にならないので、死亡退職金と弔慰金は別で支給したほうが税制上有利でしょう。
総合的な見直しが必要なケースもある
しかし遺族の生活保障や相続税の納税資金に不足を感じる場合、役員報酬の金額の見直しなどを前もって調整する必要が出てきます。ただし不相当に高い額になっていないか、または所得税の税率や会社の利益なども踏まえて調整することが必要になるでしょう。
そして実際に安心できる金額が決まったとしても、その額を資金として会社が準備できるかどうかが問題になります。
このような場合に保険を活用することで、十分な退職金や弔慰金を遺族に残すことが出来ます。
保険を活用した退職金や弔慰金の準備を
保険には損金扱いが可能になるものもあれば、解約返戻金を高く受取ることができるものなど、種類によって特徴が異なります。自社の状況に応じた保険を活用することで、保障以外の特典も得ることができるでしょう。
経営者の死亡退職金や弔慰金の備えとして活用できる保険として、定期保険や長期平準定期保険、逓増定期保険、終身保険などがあります。
どの保険がニーズに合うかはそれぞれですので、特徴や内容を理解した上で加入するようにしましょう。

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