働きやすい職場作り、課題の分離

みなさんの職場は「働きやすい」環境にありますか?
例えば、人間関係がギスギスしていたり、思うように業績が上がらなかったりすると、働きやすい環境とは程遠くなりますよね。
しかしそれは結果論であり、きっかけは、案外と些細な事なのかもしれません。
今回は、働きやすい職場作りに必要な事をお話ししましょう。

「課題の分離」から考える理想の職場作り

突然ですが、みなさんは課題の分離という思考法をご存知でしょうか?
これは、オーストリア出身の心理学者であるアドラーが提唱した思考法になり、生きやすい環境を整える上で重要なものなのです。
まずは、どのような思考法なのかをご説明しましょう。

・自己啓発をメインとする思考

課題の分離では、対象となる悩みに対して、自分で課題の解決が可能であるかどうかを考えていきます。
例えば、仕事で失敗してしまった場合は、今後の取り組みで挽回することができますよね。
これは、他人にやってもらうのでなく、自分で取り組まないと意味がありません。
自己解決できることは、自分の努力次第で何とかできるでしょう。

一方で、他人に自分がどう思われているか、という悩みがあった場合はどうでしょうか?
みなさんがもし、この内容を相談されたならば、どう答えますか?
例えば、あまり気にするなと答える人がいますよね。
実は、このアドバイス通りだと考えて下さい。

他人にどう思われているか、思ったように行動してもらえるか、その判断の主体となるのは相手方になります。
ですが、他人の気持ちや思考法に、みなさんは介入できるでしょうか?
確かに、一緒に仕事をしている人の発言で状況が変わるということはありますが、世の中そうでないことの方が多いですよね。
つまり、自分の言動で相手が変わるというのは、奇跡的なことなのです。

そう考えると、他人のことで悩んでしまうのは、時間的にももったいないと思いませんか?
このように、自分のすべきこととそうでないことを分けて考えるのが、今回のテーマである課題の分離になります。
これは、自分への自立を促す思考にもなりますから、主体的に考えるきっかけになると言ってもいいでしょう。

・職場内でできることとは何か?

自己啓発と聞くと、職場内の人間が他者に何もできないのでないかと思ってしまいますよね。
ですが、他人が関わるからこそ、自己啓発に繋げられることもあるのです。
例えば、上司と部下の関係性を前提に考えてみましょう。
上司が部下に対して、業務上のモチベーションを上げたいと考えた時、みなさんはどう対応するでしょうか?
人によっては、部下とのコミュニケーションを積極的に取ったり、モチベーションが上がるような言葉をかけてあげたりしますよね。

その一方で、相手が頑張れるようにと否定的な言葉をかけたり、脅したりするのはどうでしょうか?
マイナスな言動は、業務のモチベーションにマイナスに動いてしまいますよね。
結果として、良い環境づくりには繋がりません。
そのため、横の関係を強化しつつ、相手のモチベーションに繋げられるような種を蒔いてあげるのがベストな対応になるでしょう。

この対応は、雰囲気の良い職場でよく見かける光景だと思いませんか?
現状で働きやすいと感じている職場には、このような関係性や思考法が知らないうちに定着していると言っても過言ではありません。
仮に上司的なポジションである場合は、まず、今までの職場の関係性を見直してみるといいかもしれませんね。

実践して働きやすい環境になると得られるメリット

思考法を活用しつつ、働きやすい職場が実現できると、その職場には多くのメリットが生まれます。
どのようなメリットなのか、それぞれ見ていきましょう。

・職場全体に発生するメリット

まずは、会社・職場で得られるメリットになります。
社員個人のモチベーションを上げることができると、一人一人の生産性がアップしますよね。
生産性がアップするということは、業績のアップにも繋がります。
つまり、生き生きとして働ける環境だけでなく、会社全体にとっても利益を生み出す考え方になると言っていいでしょう。

精神的に自立して仕事ができるようになると、議論をした時に活発な意見が飛び交うようになっていきます。
以前の状態では、自分に対して否定的な意見が出されてしまうと、委縮してしまう人もいますよね。
委縮してしまうというのは、自分の意見に自信が持てなかったり、相手のことを意識しすぎていたりする結果なのです。
ですが、自立した個人になった場合は、あくまで一つの意見として受け取ることができるようになるでしょう。

また、組織的な視点から見ると、休職や離職率の低下にも関わってきます。
これらの割合が高いということは、何かしら問題を抱えている職場として見られがちですよね。
その結果、優秀な人材が入ってこないということにも影響します。
ですが、働きやすい職場だと、安心して働ける人が多く、休職や離職に追い込まれる環境は限りなく少ないですよね。
これは、会社のイメージアップにもなることでしょう。

また、安心感があるということは、他人が困っていることに気が付きやすいことを意味します。
困っている人がいたら助けてあげる、意外とこれができない職場は多いですよね。
お互いに助け合える職場像というのが、実現できるかもしれません。

・社員個人が得られるメリット

もう一つは、社員個人に関するメリットです。
自己啓発は、個人の成長を促す役割がありますよね。
一人一人が成長することで、モチベーションがアップするだけでなく、仕事に対する満足感や充実感が生まれやすくなるでしょう。
働いている人の中には、仕事はあくまでお金を稼ぐための手段を考えている人もいますよね。
この考えは間違ってはいませんが、自分の成長を促す理由としてはどうでしょうか?
プラスな目標とは、考えにくいですよね。

ちょっとした声掛けでも、相手のモチベーションに繋げられることはたくさんありますし、誰でも嬉しいと感じますよね。
その結果、社員同士のコミュニケーションが増えると、より業務の内容が全体に共有されるようになりますよね。
コミュニケーションが活発な職場は、ちょっとした課題でも真剣に解決しようと取り組むことができます。

その相乗効果で、個人のスキルアップにも繋げられるのです。
誰がどの資格を持っているのか、何に詳しいのか、これは本人に聞いてみないと分かりません。
そのような情報を知ることは、今の自分からレベルアップするチャンスなのです。
モチベーションを上げることは大切ですが、同時に社員の能力がアップすると業務の幅が広がりますよね。

職場の雰囲気が良くなると、個人に対するレベルも上昇していきます。
それが巡って、業績アップに繋がる…。
つまり、自己啓発によって環境改善をすることは、例え時間がかかったとしても、大きなメリットになることが理解できますよね。
何もしないままだと、現状維持がやっとなのでないでしょうか?

現代を生きる私たちは、個人でギスギスと働くより、暖かい環境、自分が高みを目指せる環境を望んでいます。
人との関係性が大切なのは、昔と変わりませんが、「関係性の中身」が違うと思って下さい。
これに気づけた人は、遅くありません。
働きやすい職場作りは、会社が長続きするためにも必須の要素になるでしょう。

参考URLちばぎん総合研究所
(https://www.crinet.co.jp/economy/pdf/20190601.pdf)

まとめ

働きやすい環境作りで注意したいのは、あくまでもその人自身の課題の解決に繋げられるような関係性を築くこと。
例えば、「しっかりしてくれないと会社が困る」「何故できないんだ」等の発言はNGです。
このような発言には、本人が解決できる課題が含まれていませんから、そのまま悩み苦しんでしまいますよね。
その人の成長にとってどのような課題の解決が求められるのか、それを見極めながら関わるようにして下さい。

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