落ち込んだ売り上げを立て直すのに必要な経営体質とは?

多くの企業にとって現在の会社経営は非常に難しいと言われています。
この記事を書いているこの瞬間にも、多くの企業が誕生している一方で、多くの企業が倒産しています。それほどに現代は熾烈を極めていると言えます。
そこで、今回は落ち込んでしまった売上を立て直すために必要な経営体質について解説させて頂き、これからの会社経営に役立てて頂ければ幸いです。

そもそもなぜ会社経営は難しくなった?

メルカリやゾゾタウンのように業績が好調な企業が紙面には多く登場しますが、その裏で多くの企業が業績不振に陥っています。
実際、ソニーやシャープなどかつては日本を代表する企業と誰もが認めていたにも関わらず、最近聞くのは悪いニュースばかりです。
このような大手企業でさへも業績を落とす現代ですから、日本の99%を占める中小企業にとってはさらに難しい時代と言えるでしょう。
では、この業績不振はなぜ起きているのでしょうか?
これらの問題は、多くの要因が複雑に絡み合っていますが、大きなところでいえば、大企業病や高齢者の高齢化などがあるでしょう。
大企業になればなるほど、従業員が多くなりますから、それに伴って中間管理職が増えて行きます。
従業員が増えることは決して悪いことではありませんが、それにより情報伝達のスピードや質が落ちてしまうことを大企業病と言います。
そして、現代はこの大企業病に陥った企業にとっては非常に難しい時代になりました。
なぜなら、変化のスピードが人類史上最も早いからです。
日本には、10年ひと昔という言葉がありますが、この言葉は現代には合わなくなってきています。実際は3年ひと昔と言えるほどのスピードで変化が起こっています。
例えば、3年前にこれほどメルカリがこれだけ多くの人が利用すると思っていたでしょうか?
他にも、無料コミュニケーションアプリのLINEがこれほど一般的になり、LINEを持っていないと連絡が取りづらいと言われるまでになると誰が予測したでしょうか。
この変化は10年をかけて起こったわけではなく、たった数年で全てを変化させてしまっているのです。
このように現代は変化の時代とも言えますから、意思決定の遅い大企業病にかかっている企業が生き残るためには非常に難しいのです。
また、経営者の高齢化も大きな問題です。
しかし、これも根底にある理由は同じで、高齢化により現代の変化スピードについていけなくてなっており、取り残されているという事です。
実際、現役バリバリの経営者の方の中にも、「WEBは信用できない」「うちの業界はWEBの波は来ない」などの言葉をいまだに言う方がいます。(わかりやすくするためにWEBを例にあげています。)
しかし、信用できないなどはすでに大きな的外れで、すでになくてはならないものになっているのが現実です。
以上二点にも共通するように、現在業績不振に陥っている企業は時流適応できていない、つまり時代遅れの経営体質を行っているケースが多いのです。

現代にあった経営体質とは?

変化に対応できていない企業が業績不振だとこれまで解説させて頂きました。
つまり、変化に対応できる経営体質を全ての企業が目指さなければなりません。
柔軟な経営体質を実現するために、最も重要なことは会社のビジョンを決めることです。
要するに、会社がどこに向かっているかの旗印を経営者が決めることです。
それがなければ、柔軟な経営体質を目指す上でのプロセスが変わります。
例えば、従業員をどんどん採用していく方針なのか、機械化を進める方針なのかだけでも大きな違いを産むことはご理解いただけるかと思います。
ビジョンを決める際に重要なことは、普遍的なものにすることです。
環境の変化などによってビジョンをコロコロ変えていては、従業員の混乱を招くだけです。
ビジョンが決まれば、次に行うべきはそれを実現するためのプロセスをイメージすることです。
これは外部環境や内部環境全てを考慮して行わなければなりません。
例えば、従業員を採用していく方向性なら、働き方が今後さらに多様化する事が予測できる中ですから、それに対応したプランでなければなりません。地方は特に人材難ですから、場合によっては全従業員社員化のような事も必要になるかもしれません。
また、変化スピードに対応するために、従業員(経営者)の若返りや、若い従業員へ裁量を多く持たせるなどの組織改革も必要になるでしょう。
そうなればこれと同時に評価制度や会議体、コミュニケーション手段の改善なども必要になるに違いありません。
さらに、会社全体の無駄を排除する努力も忘れてはいけません。
設備投資や借入などの財務はもちろん、従業員の配置や管理職の役割など全てを最適化することも有効な手段だと言えます。
この無駄の削除は非常に重要で、変化の時代に対応するためには会社の利益体質を良くする必要があります。
つまり、常に現金を持っておくことが重要です。
考えてみれば当たり前ですが、変化に対応するためにはそれなりの投資が必要なケースがほとんどです。
例えば、閉鎖的だったあなたの業界に突然異業種からWEBを強みに参入してきた企業があるとします。そして、その企業は強みを生かして、これまでなかったサービスをどんどん展開します。これらのサービスは顧客にとっては非常に利便性の高いもので喜ばれています。
さて、こんな状況であなたの企業は何をしないといけないでしょうか?
もちろん、あなたの企業もよほどの固い顧客基盤を持っていない限りは、これに対応せざる負えません。
そのためには、WEBに強い人材採用やWebサイト構築、WEBマーケティングコストの捻出などこれまでなかったコストが多く発生します。
このような変化に対応するためにも、現預金を持つことはいまの時代に重要な経営体質と言えるのです。

これからのマーケティングのポイント

これまで現代にあった経営体質について様々な視点で解説させて頂きました。
最後に、実際にマーケティングにおいて必ず抑えるべきポイントについて解説させて頂きます。
ポイントは二点あります。
一点目は、独自固有の強みを持つ事です。
日本企業の多くは、日本経済の成長とともに大きくなってきました。
成長期のマーケティングで重要なことは何よりも集客です。
しかし、現在はすで経済成長は鈍化し、かつては無競合であった業界も今ではレッドオーシャンになっているケースが多くあります。
業界によって少し前後があるにしても、これは多くの業界に当てはまります。
つまり、競合が多く存在するため、同質の商品やサービスが溢れているという事です。その中でも業績を伸ばすためには、他社商品にはない独自固有の強みを持たなければなりません。
そのためには、まず選択と集中を行い、絞り込んだ商品やサービスをピカピカに磨き上げなければならないのです。
そして、これは次のポイントにつながります。
重要なポイント二つ目は、「リピーター創出」に取り組む事です。
先ほども触れたように、多くの競合他社が存在し、さらには人口減少が起きていることを踏まえれば、新規客ばかりにマーケティングコストを使うことが正解ではないことは明白です。
いかにリピートをしてもらえるか、ここにコストを投入することで結果的に売上は安定します。
また、独自固有の強みを磨き上げることで、それに共感してくれた顧客がリピータになりやすいというメリットもあります。

このように落ち込んだ売上を立て直す経営体質とは、変化に対応できるマネジメント組織と時代にあったマーケティングを行なう事です。
そのためにも、まずは現状把握をして頂き、何を改善するべきかを見つけることから始めましょう。