パンデミックの基準とパンデミック債について

新型コロナウィルスが世界的に流行していると判断したのは、どのタイミングだったか、思い出してみてください。
そう、公式には、パンデミック表明がなされた時でしたね。
と同時に、これが世界の経済状態にも影響を与えることになりました。
今回は、パンデミックの基準とパンデミック債について解説します。

2009年以来のパンデミックの表明~明確な基準はあるのか?~

パンデミック認定と聞くと、どのような状態になった時だと想定するでしょうか?
例えば、世界中で健康上の被害が出ているというような状況がイメージできますよね。
実は、表明されるにあたり必要となる基準は、厳格に決まっていません。
「重大な判断になるのに?」と、疑問に思う人も当然いるでしょう。

1つの説明としては、全世界の人が感染症の脅威にさらされている状態にあった時が当てはまるでしょう。
また、対象となる病気が国境を超えて広がっていくのを制御できない状態とも言えます。
つまり、世界中に感染の拡大が認められる、その恐れがある状態に発せられるものだと考えると、分かりやすいかもしれません。

パンデミックと判断された場合、その前後で何か変化があるのかというと、そうでもありません。
あくまでも、世界に対して強いメッセージを放つことになりますから、感染症の対策強化を呼びかけるという形になるでしょう。
明確な基準が設けられていないというのは、意外ですよね。

パンデミック債の役割とは何か?

ところで、パンデミックの表明がなされた際に、世界経済である動きが見られたのを知っていますか?
それは、パンデミック債の活用になります。
しかし、そもそもどのような物なのか、馴染みのない人の方が多いかもしれません。

これは、文字通りパンデミックが発生した際に利用される債券で、感染症対策として途上国に資金の提供が行われるといった役割を持っています。
つまり、ただの債券でなく、社会貢献ができる債券の1種類であるため、社会貢献を目的とした投資家にオススメされそうですよね。
大きな特徴は、世界銀行が発行している債券であること、通常の社債よりも高い利回りが設定されている部分になるでしょう。
通常状態ならば、一般的な債券と似たような特徴があると捉えてもいいかもしれません。

しかし、活用場面が限定されているため、通常の債券とは違った課題もあります。
例えば、資金提供をするにしても、いつ、どの段階で活用できるのかが分からなければ、迅速な対応ができませんよね。
利用できる条件には、発生から12週間が経過していること、その時点においても感染が拡大中であることが前提になります。
しかし、これらの条件では時間がかかってしまい、スピーディーな対応がしにくく、本当に必要な支援が行えたのか疑問が残るでしょう。

また、支援金が受け取れるのは、全ての途上国ではありません。
条件としては、IDAの融資適格国として認められているような途上国の中でも低所得の国になりますから、その範囲は広くはないですよね。
この条件では、条件にそぐわない国も出てくるでしょう。
つまり、支援の対象国がアフリカのような地域を想定しているため、今回のような全世界での流行に対応していないと言えますよね。

このような債券の特徴がありますが、利益のみに捉われず、社会貢献という視点から見ると非常に人気があります。
特に、現在のような状況では、間接的に社会貢献ができる形になりますよね。
投資を行っている人は、利益を得るためのものだけでなく、今回のような状況に対応する商品があるというのを知っておいてもいいかもしれません。

このように、パンデミックが表明された裏には、パンデミック債の動きがあったのです。

参考URL
日経EGS(https://project.nikkeibp.co.jp/ESG/atcl/news/00073/)
朝日新聞デジタル(https://www.asahi.com/articles/ASN3B2W46N3BUHBI00B.html)

まとめ

途上国へ支援するには、募金をはじめ、たくさんの方法がありますよね。
その中の一つが、パンデミック債です。
これから投資を検討している人は一度チェックしてみて下さい。
ただ、パンデミックとして判断されることが最低条件になるため、この判断が遅くなるほど支援が可能となる時間が伸びてしまいます。
切迫した状況であるならば、まずはパンデミックとしての判断が何より早めに求められるでしょう。

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