アベノマスクはなぜ遅れているのか?

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突然ですが、みなさんのお住いに、アベノマスクは届きましたか?
現在、全国で配布されたという話題が少しずつ聞こえてきていますが、まだの人もいますよね。
みなさんの多くは、マスクは自分で買った方が早いと思っているかもしれません。
マスクの配布は4月初めに決まったことですが、なぜこんなにも長引いているでしょうか?

配布が遅い理由~①配布される地域には順番がある~

マスクの需要が急激に高まった時にアベノマスクの配布が検討されましたが、全国で一気に配布される形ではありませんでした。
遅くなってしまっている理由の一つには、配布の順番が関わっているのです。
多くの人は、感染のリスクが高い東京都からという話を知っているかと思います。

実は、東京から始まり、優先的に配布される地域は決まっていましたので、どうしても配布が遅くなってしまう地域が出てしまったのです。
感染者があまり出ていない地域よりも、感染者が拡大している地域の方が緊急性が高いですよね。
その地域を、「特定警戒都道府県」として政府は指定しました。
このような事情ならば、確かに遅くなっても仕方がないと考える人もいるでしょう。

ですが、感染の不安は地域を超えて広がっています。
そんな中で、「順番に配布するから待っていてね」というのは、不安を募らせる要因にしかなりません。
さらに、多くの国民を困惑させたのは、配布状況が全く読めないことでした。

厚生労働省のホームページでは、マスクの配布状況を確認できます。
今までほとんどの地域では、配布が「準備中」になっていたために、いつになったら開始されるのか分からない状況ですよね。
6月8日の時点で、ようやく配布の状況が詳細になり、目途がつきそうになったという形になるでしょう。

それでも、まだマスクが届いていない人の体感からすると、「遅い」と感じてしまいますよね。

配布が遅い理由~②マスク自体の不備が発覚したこと~

配布地域の優先順位があったため遅い、という理由を先程ご説明しましたが、それ以上に重大な理由があります。
それは、衛生面での不備。
どのような流れで不備が発覚し、配布に遅れが出たのかを少し見てみましょう。

「アベノマスク」として配布の政策が決まったのは、4月初め。
その後、4月中旬から早速配布が始まりました。
最初は、妊婦さんといった、マスクが必要な人たちに優先的に配布されていましたよね。
ですが、配布されたマスクに、カビや髪の毛といった異物が混入していたです。
このニュースを聞いた人は多いでしょう。

政府主導の政策にもかかわらず、衛生面での問題が発生したのは一大事ですよね。
そして、問題はたった1つのマスクに異物があったというだけでは留まりません。
複数のマスクから、異物が混入しているといった報告があったのです。

ニュースでも、衛生面に関する疑問が大々的に取り上げられたことは、みなさんの記憶に新しいでしょう。
このような状態では、安心して使ってもらえないですよね。
それと同時に、日に日に批判の声も高まっていきます。

その結果、マスクの製造元である企業が配布を一旦中止し、未配布分も含めてきちんと検品する形になりました。
検品が必要となると、その確認に時間がかかりますよね。
そのため、全国的にも配布自体が遅くなってしまったと言ってもいいでしょう。

このような不備が発生してしまった背景には、受注を受けた企業がマスク製造に不慣れだったり、衛生面のルール共有ができていなかったり等の事情があります。
もしかすると、これは迅速な配布を焦るあまりに、生じてしまった出来事なのかもしれません。

参考URL
厚生労働省
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/mask.html)
集中MediCon(https://www.medical-confidential.com/2020/06/09/post-10829/)

まとめ

今回は、アベノマスクの配布が遅い理由についてご説明しました。
地域的な配布の優先順位もありますが、一番はやはり衛生面の不備になります。
マスクに限らずとも、商品に不備があった場合は回収、検品するとなると、それなりに時間がかかりますよね。
現在は配布状況が少しずつ変わっており、6月15日までに配布が完了する予定の地域もありますので、手元に届くまでもう少し待ってみて下さい。