介護の現場/セクハラ パワハラ 暴力が日常的

職場で上司が部下に指導や教育を行うことは大切なことですが、その範囲を大きく逸脱し、悪意の満ちた暴言や暴行、人格否定といったパワハラやセクハラなどは介護の現場でも行われています。


なぜ日常的にパラハラが行われる?
介護の仕事はきつい、汚い、低賃金という悪いイメージが先行していますが、実際に非常にストレスの溜まる仕事であることは事実です。そのため自分より弱い立場の人に意図的にきつい言い方をしてしまうといったこともあるようです。
また、社会経験が少ない人が多いのもパワハラなどが多い原因だと言われています。指導方法などがわからず、例えベテランでも言葉が命令口調になってしまったり、仕事が上手くできない人に対して軽率に扱ったりということも行われがちです。
わざとでなくても職場の雰囲気を悪化させる可能性はある
仮にわざとではなくても多忙なあまりに言い方や態度がきつくなることもあるかもしれません。しかしそれが結果として人間関係に溝を作り、職場の雰囲気も悪くしてしまいます。
指導的立場にある人が周囲に厳しい態度を取り続けることは、職場の雰囲気を居づらいものにしてしまう可能性があることを理解しておく必要があります。
女性の介護職員等に対するセクハラの相手は利用者
そして介護の現場では女性の介護職員などに対するセクハラも横行しています。しかもその相手は利用者で、介護を必要とすることから体が密着することも多いのでその延長で体に触れられることもあるようです。
また、下の世話の時に下半身をわざと見せたり触らせたりといったことも信じられないですが実際に起きています。
被害を訴えても相手にしてもらえない?
被害にあった介護職員がセクハラ被害を訴えても、相手が利用者なだけに相手にしてもらえないケースも少なくないようです。
しかし事業所としては勇気を振り絞って訴えた介護職員などの思いに応えるために、対処法を整備する必要があります。そのためにも介護する側が毅然とした態度で接することも必要です。
事業所が行うべきセクハラへの対応は?
特定の人が被害に遭うのならまずは拒否をし、それでも続くなら担当を変更する、もしくは複数の介護職員で対応することを行い、セクハラが想定される状況はなるべく作らないようにすることも必要です。
家族に報告をして協力を得て、再発するなら協議した上で契約解除といったことも必要になるでしょう。相手が利用者だとしても、状況によっては強い態度に出るべきです。
職員が安心して相談できる窓口が必要
パラハラやセクハラで悩む職員が相談できる、専門の窓口や担当者を設けることも対策の1つです。ただし相談した内容が直接パラハラを行った上司に漏れるのでは意味がありません。相談した内容が漏れない形で解決できる形を取っていくことが必要になるでしょう。
いずれにしても職場内で起きるハラスメント問題は、職場の雰囲気を悪くし、職員の働く意欲を低下させます。安心して働くことができる職場づくりのためにも、1つ1つに向き合いながら解決していくことが必要だと言えるでしょう。