飲食・食品業:飲食店のリスク/なぜ経営を失敗させてしまうのか?

飲食店経営者の中には、計画が軌道に乗らずに失敗してしまうケースも多くあります。失敗してしまう飲食店には似た傾向が見られますので、失敗する飲食店のパターンに該当していないかを確認しておきましょう。


法人の信用性を重要視?
せっかく経営するならととりあえず会社を立ち上げるという方法は適切ではありません。確かに法人のほうが信用度は高いかもしれませんが、社会保険や税の関係から見て法人化に必ずメリットがあるとは言い切れないからです。
法人化する前に、まずは事業を軌道に乗せることから検討していく必要があると言えるでしょう。
その立地条件は適切?
店を設ける立地は大切ですが、ただ人が多い場所や駅前という理由だけで場所を選ばないようにしましょう。
条件の良い場所はその分賃料も高いですし、周囲に競合店などはないかなどもチェックする必要があります。さらに店舗の入れ替わりが激しい物件にも注意が必要です。
いきなり大きな店舗で勝負?
店舗が広く大きくなれば賃料はその分高くなります。そしてその分要員も増やさなければなりません。
それでも来店客が多ければ売上は伸びていき、収益は高くなるでしょうが、新規開店でどのくらいの来店客が見込めるかわからない状況でコストが掛かりすぎて負担が大きくなる可能性のほうが高いでしょう。
まずは小さい店舗から始めて、いずれは大きな店舗へ移転、もしくは2号店といった方向性に切り替える必要があるでしょう。
調理を雇用した人に任せていない?
資金にある程度余裕がある経営者は、飲食店を経営したいけれど自身が調理できないことから調理師を雇用してキッチンを任せるというケースもあります。
しかし飲食店業界に初めて参入する人はそれだけでリスクが大きいのに、飲食店を経営することに欠かすことができない人材を雇用で済ませるということはさらに大きなリスクを抱えることになります。
運転資金が不足していない?
資金の多くを開業資金へ充てたことで運転資金がほとんど残っていないという状況は危険です。何事も商売の結果があらわれるまでには時間がかかります。
季節的な要因も関係することがありますので、1年ほど経たなければ何も見えこない中で運転資金がなければすぐに店を閉めることになるかもしれません。
とにかく料金は安めに設定?
競合店に対抗するために値段を下げすぎてしまうことは避けましょう。それよりも値段に見合ったサービスを提供したほうが集客に繋がる可能性があります。
大手のように販管費を削減できないなら粗利を確保できなければすぐに赤字に転落してしまいます。
メニューや業態を頻繁に改定していない?
売上が伸びなからと頻繁にメニューや業態を変えてしまうことは得策ではありません。定休日や営業時間なども変更が多いと来店客を逃す可能性があります。
失敗しない飲食店の経営のために
飲食店を経営するにあたって、どのようなことが失敗する原因になるのかを肝に銘じておきましょう。
現在の店舗を見直す際にも、やたらと変更すれば良いというわけではありませんので注意が必要です。