陸上貨物運送事業の事故は荷役中に多く発生する?

労働災害は色々な事業や業種での作業に伴って発生します。陸上貨物運送事業における作業には荷役がつきものですが、荷物の運搬に伴う貨物の積込みや荷下ろし作業などの中でも労働災害が発生することがあります。

多くの労働災害は荷役作業中に発生する?
陸上貨物運送事業の死傷労働災害(死亡災害と休業 4日以上の災害)の原因として多いのは、墜落・転落、はさまれ・巻き込まれ、無理な動作・動作の反転、転倒などです。多くの場合が荷役作業中の被災であることがわかるように、荷役作業は労働災害に至る可能性が極めて高い作業であると言えるでしょう。
リスクアセスメントで荷役災害の防止
そのため荷役行動に伴っての災害防止のリスクアセスメントが非常に重要になります。
荷役災害の防止を目指すために、荷主、配送先、元請事業者、そして陸上貨物運送事業などで実施すべき対策についてリスクと責任を踏まえて検討していく必要があります。
リスクアセスメントとは?
作業においての危険性や有害性を特定し、労働災害の重篤度と発生する可能性の度合を組み合わせてリスクを見積ります。そしてそのリスクの大きさに基づいた対策の優先度を決定し、リスクの除去と低減の措置の実行、さらには結果を記録し評価するという流れによって行います。
①危険性や有害性の特定
例えば荷が倒れ腕を骨折する、荷の液体が漏れ中毒を起こす、荷から墜落し頭部を強打などといった危険性の特定をします。
②リスクの見積り
被災した場合のケガの程度や作業の程度、リスクの大きさと既存の対策などを確認します。
③リスク低減のための措置の検討
作業方法を変更できないか、設備的や管理的な対策はできないのかなど対策の優先度について検討します。
④優先度に対応するリスク低減措置の実施
⑤記録
荷役作業の特徴
例えば、造船所や建設現場などの場合には、元請業者、下請業者、孫請業者など、立場が様々な関係者が並行的に作業に従事している状況です。製造業の現場などの荷役作業について見ると、同じ現場に様々な関係者が異なる指揮命令系統下で作業に従事しています。
荷の形状が製品を梱包したダンボール類なのか、それとも危険な液体が充填された缶類なのか、大型機械類なのかといった違いがあり、人力で持ち上げることができる重量のものなのか、それとも機械で持ち上げる必要があるのかといった違いもあります。
このように荷役作業は多くの関係者が入り混じった現場の中、様々な荷を取扱う必要のある作業であることが特徴です。この特徴の中に荷役災害の要因が潜んでいると言えるでしょう。
荷役災害を防止するために
荷役災害は荷主なども含め関係者が一体となり対策を講じていく必要があります。過去には荷主など責任を問われるなど影響範囲も広いことから、けっして他人事ではないということを認識して検討と実施を行うことが大切です。

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