COVID-19パンデミックによる金融業界への影響は?

4月当初のCOVID-19の感染拡大状況は、みなさんの記憶にも新しいでしょう。
休業や時短営業の結果、経営が困難になったり、従業員を解雇せざるを得なかったりした企業も数多くありますよね。
企業の頼る先は、金融業界です。
このような状況下、金融業界にはどのような影響が考えられるのでしょうか?

融資先の不安定さによる与信費用増加の恐れ

金融業界、特に銀行においては、経営不振の状況から借り入れが急増した所があると思います。
地方銀行になるほど、地域の中小企業等からの借り入れが多く見られた傾向があるでしょう。
しかし、銀行にとって融資を行うというのは、必ず返済してもらえる見通しがあって可能なことですよね。
ですが、今回のCOVID-19の感染拡大による融資というのは、どう捉えられるのでしょうか?

現在の状況では、融資以外にも各給付金制度が整っていますので、給付金の申請をするというのが1つの回避策になりそうですよね。
そのため、資金繰りの制度を活用して、経営の命を繋いでいる中小企業もいるでしょう。
しかし、資金繰り制度も長期間利用できるわけではありませんから、どこかのタイミングで限界が必ずきます。
限界が来た中小企業は、銀行に頼るしかありません。

融資を受けたとしても、企業が破産してしまった場合、銀行側は通常通りの返済が望めませんよね。
このように、銀行側が回収できないお金の損失のことを「与信費用」と言います。
実は、与信費用はこれから増えてくるだろうと言われていますので、企業の破綻=銀行の損失拡大になってしまうのです。
つまり、銀行にとっても感染症のダメージが、一般的な企業よりも遅れてやってくることになるでしょう。
これは、メガバンクよりも地方銀行に言えることかもしれません。

また、個人向けのローンに関しても、失業や収入減の影響で返済状況が停滞します。
一人一人の金額は少額であっても、人数が多くなるとその金額は大きくなりますよね。
従って、企業等への融資だけでなく、個人ローンにおけるやり取りに関しても少なからず影響が出ると考えて下さい。

このように、業務における融資とローンの安定性が欠けてくる可能性があるでしょう。

従来サービスの見直しが急務に

もう一つ金融業界に波及する影響としては、感染リスク対策を踏まえた上での既存サービスの見直しになります。
例えば、ローンや投資等の手続きをする際は、必ず窓口での対応が求められますよね。
銀行にも多様な業務がありますが、大半は対面でサービスを行うことが多いでしょう。
このようなやり方は、感染拡大に繋がりかねません。

その結果、テレワークでできる業務に関してはテレワーク化、手続き等のサービスに関しても、なるべくデジタル・キャッシュレス化を進めるようにしているのです。
例えば、ATMの生体認証サービスでは指紋認証が使われていましたが、これをコンタクトレス化する動きがあることをご存知でしょうか?
既存サービスのままでは、感染リスクを小さくすることはできませんから、新しい対策へと変わっていくでしょう。

一般的な企業では、既存サービスをより良くするために、常に変化がありますよね。
しかし、金融業界はどうでしょうか?
意外と、既存サービスに変更が加えられるというのは、少なかったのかもしれません。
今回の出来事から、既存サービスに変化が加えられるかどうか、これは立派な課題になるでしょう。

それと同時に、デジタル化を進めるのであれば、セキュリティ面の強化を行わなければなりません。
業務をアナログで進めていた所にとっては、初動時にかなりの労力が必要になることが予想できますね。

参考URL
EYjapan(https://www.eyjapan.jp/covid-19/pdf/covid-19-vol18-regional-banks.pdf)
pwc(https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/thoughtleadership/digitalization2005.html)

まとめ

金融業界が予想される影響には、融資を行った際の返済に関する部分が挙げられるでしょう。
特に金融機関は、お金の動きによって成り立っていますから、融資先が倒れてしまうとその流れが崩れてしまいますよね。
今は公的な制度を活用して成り立っていても、いつ不安定になるかは予想ができません。
業務上における感染リスク対策も大切ですが、同時に融資先の状況を細やかに把握できるように取り組むことも必要です。

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