海外展開!意外と知られていない撤退コストを考えよう

海外展開をしていてもうまくいかないケースがもちろんあります。
特にこれまで日本企業が強いとされていた家電や製造業の領域でも他国が力をつけ激しい競争が生まれています。
もしもそのような競争に負けてしまった場合は、その国から撤退することを考えなければなりません。
そこで今回は海外展開時に意外と知られていない撤退コストについて紹介させて頂きます。

進出よりも撤退コストが高くかかるケースもある

近年海外企業との競争に敗れる日本企業が目立っています。
国内でも日本を代表する大企業が買収されるなど、大きく市場は変化しています。
これは海外に拠点を持つ日本企業にも同様のことが言えます。
そのような影響を受けて近年撤退を検討する日本企業が増加傾向にあります。
例えば、中国を例に挙げてみましょう。
中国にある工場を閉鎖する、または合弁契約を解消する場合、必ずと言っていいほど理由になるものが法務リスク、税務リスクです。
近年、中国では急激に労務コストが増加しており、経営環境も劇的に変化しており、日本企業にとってのメリットが出なくなってきているのです。
2009年にはパナソニックが中国の合弁会社と折半出資したブラウン管工場を束なすことを決めました。
しかし、これもスムーズにはいかず、退職金に相当する経済補償金をいくら支払うかについて労使紛争が激化しました。
結果的にパナソニックは出資分を100ドルで合弁相手に売却して撤退するということになりました。
この撤退方法を持分譲渡といい、このような撤退のやり方が最も多いのです。
この方法は相手との交渉は必要ですが、労働者への補償は必要ないことが特徴です。

中小企業にも同様のリスクがある

さて、これまで挙げた例がパナソニックであったことから、大企業に限った話にみえるかもしれませんが、これは中小企業にももちろん当てはまる話です。
むしろ、パナソニックという大企業であっても最終的に100ドルで事業売却という厳しすぎる条件での撤退です。
交渉が不慣れな中小企業の場合だと、結果的にすべての資産を無償譲渡して撤退するなんてことも実際に発生しています。
また、今回は中国を例にあげましたが、タイ・ベトナム・インドネシアなど多くの日本企業が進出している国では同様の問題が今後起きてくる可能性が非常に高いのです。

このように撤退コストはある意味で非常に高くつく可能性が高いですから、
予め進出時に契約する上で撤退条件を明らかにしておくことが非常に重要になるでしょう。

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