いわゆる徴用工問題について解説します

日本と韓国の間では、時折第二次世界大戦時の問題を蒸し返すようにして問題が生じることがあります。
最近では、徴用工問題というのがニュースになって世間をにぎわせていましたが、これはどのような問題だったのでしょうか?
徴用工問題の内容について、解説します。

そもそも徴用工問題とは?

かつて、第二次世界大戦中に朝鮮や中国は日本が統治していました。
その際、日本企業が労働力として、現地の市民を徴用していました。
この徴用された市民のことを、徴用工といいます。

この徴用工となった市民の立場は非常に弱いものであったため、まるで奴隷のような扱いを受けていたといわれています。
戦争が終わり、徴用工はその立場から解放されはしたものの、それまでに受けた扱いに対する不満はなくなるものではありませんでした。

その後、朝鮮半島に韓国が樹立し、1965年には日韓国交正常化に伴って、日本との間に日韓請求権協定を結びました。
このとき、韓国からの賠償請求については今後行われない、という話がまとまっているのですが、それに反して韓国から当時の徴用工問題について、日本企業へと賠償請求が行われるようになったのです。

韓国政府は当初、徴用工についての日本への補償請求はできないということをはっきりと表明していたのですが、韓国大法院では2012年に初めて、日本企業に対する元徴用工の賠償請求を認めてしまったのです。

その後、日本企業が次々と損害賠償を求められるようになりました。
2013年には、富山県にある不二越と、現在の新日鐵住金である日本製鉄、三菱重工業が相次いで訴訟を起こされ、いずれも韓国の裁判所が請求を認めて賠償金の支払いを命じられました。

なぜ、問題となっているのか?

このことが問題となる理由は、1965年に交わされている日韓請求権協定にあります。
というのも、この協定の中に賠償請求についても含まれていることが明らかとなっているからです。

協定の内容としては、日本が韓国に対して無償で3億ドル、有償で2億ドルの合計3億ドルの資金協力をする代わりに、両国間および国民の間の請求権については完全かつ最終的に解決する、ということが決められていて、その範囲に関してもどんな主張もできないこと、と定められています。

つまり、この時点で徴用工問題は完全に解決していることなのです。
しかし、韓国はその後朝鮮戦争の影響で経済的に困窮し、最貧国の一つに数えられるほどになりました。
そこで、当時の韓国政府は徴用工の補償に使われるはずだった資金を使って、ダムの建設や道路の整備などを行ったのです。

この結果、韓国の経済は大きく成長したのですが、徴用工にとっては補償を受けることができないので、当然不満が溜まります。
そこから、今回の問題へとつながっていったのです。

現在、韓国と日本の交流は民間レベルでも広く行われていて、韓国の料理やアイドル、美容などを好む人も少なくありません。
しかし、このままの関係が続いてしまうと、今後韓国とは疎遠な立場になってしまうことも考えられます。

この問題に関しては、韓国国民の意思をまとめ上げるために政府が主導しているのではないか、という見方もあります。
ただし、このままの関係が続くと韓国に投下されている資本の引き上げや、外交上の摩擦が生じる可能性などが懸念されます。

まとめ

韓国が日本企業に対して賠償請求を行う、戦時における徴用工の問題については、1965年の時点で既に解決済みと考えられています。
韓国との間には、以前も慰安婦問題などがあり、日本政府は真摯に対応してきたと思いますが、今回の件については解決したという根拠もあるため、政府として応じる可能性はかなり低いでしょう。
ただし、今回のようなことが起こった以上は、、今後韓国との関係性が悪化することを懸念しなくてはいけないかもしれません。

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