コロナ禍における企業の採用への影響は?

その他のリスク

コロナの影響で、思うように経営ができない人は大変多いですよね。
それと同時に頭を悩ませたのが、採用活動です。
企業にとって採用活動は欠かせないものの、やはり従来通りという訳にもいかなかったでしょう。
実際どのような影響があり、今後はどう採用活動を行うのでしょうか。
今回は、企業の採用活動の実態を紐解きます。

新卒採用における戸惑いの広まり

コロナの感染拡大がピークとなり、緊急事態宣言が出されたのは4月。
この時期は、例年ならば就職活動が盛んになり、早い人だと面接等に取り組んでいますよね。
ですが、感染状況により、企業や求職者の活動が全てストップしてしまいました。
求職者だけでなく、企業内でもどうすべきか戸惑いの声があったことでしょう。

今回は、CareerMapで4月半ばに行われた『コロナウイルス禍における企業の採用活動への影響について』の調査を参考に、実態を見ていきたいと思います。
この調査は、929社の企業の人事担当者に対し、新卒採用の状況をリサーチした物になりますから、他の企業の状態を知ることができますよね。
何より、これは4月中に行われた調査ですから、採用活動中の感染拡大の不安が感じ取れるでしょう。

調査内で採用活動に影響があると回答した割合は、「かなり影響がある」が57%、「やや影響がある」が32%となりました。
2つの回答を合わせると、約89%の人事担当者が不安を抱えていることになりますので、コロナの影響は大きかったと言えるでしょう。

次に、業界別に見てみると、「フード・ホテル」「美容・理容・エステ・リラクゼーション」業界は、9割以上が影響あると回答しています。
これらの業界は、お客さんと対面することが前提のサービスを提供していますよね。
そのため、他の業界よりも不安感を強く感じていることが理解できるでしょう。

一方で、採用活動の状況については、予定通り進める業界が多い回答が見られたため、コロナがあるから全面的にストップするというわけでもないようです。
その背景には、業界内での人材不足が関わっていますので、人材を集めるために不安はありつつも採用活動を続ける選択をしたと考えられますね。

参考URL(https://biz.careermap.jp/blog_recruit/corona_2021/)

今後の採用活動への変化は?

企業内において、コロナの状況で採用活動することに少なからず影響があることは分かりましたよね。
ですが、何もしないままではありませんでした。
企業によっては、オンラインで面接や説明会を行ったり、通年採用等の新しい採用方法を導入したりしましたよね。
特に、専用アプリ等を利用して、オンライン面接の実施に切り替えた企業の存在は、多く報道されたでしょう。

このように、企業は感染拡大を防ぎながらも、採用活動できる手法を探し、優秀な人材を探しているのです。
同時に、来年度の採用に向けて、インターンシップの内容やオンライン環境の見直しを行った企業は少なくありません。
これによって、企業の考え方が変わるだけでなく、求職者からの見方が変わったということもあるでしょう。

もちろん、採用活動に関するツールの見直しだけではありません。
企業理念や職場環境の見直しによって人気を集めている企業もありますので、企業改革に繋がっている所もあるのです。
新しい環境での生活が求められるからこそ、それに対応できる仕組みを企業で設定できるかが、もしかすると試されているのかもしれません。

コロナ=マイナスの影響だけでは、優秀な人材が他の企業に取られてしまいます。
プラスの変化ができなければ、これからの人材確保は厳しいと言ってもいいでしょう。

まとめ

今回はコロナ禍による、企業の採用への影響について、紐解いていきました。
採用活動への影響は大きくありましたが、オンライン関係のツールを利用し、継続していることが分かりましたよね。
これは、新卒採用だけでなく、中途採用にも同じことが言えます。
確かに、不慣れなツールでの実施になりますが、従来までのシステムの見直しができたことは企業にとってプラスになるでしょう。