企業におけるテクノロジー戦略

経営戦略

近年は、AIやクラウドと言った、新しいテクノロジーが次々と登場しています。
ですが、最新の技術に対する現在の企業の在り方を見ていくと、せっかく新システムを導入していても、上手く活用できていないところもありますよね。
今回の記事では、企業のテクノロジー戦略について迫りたいと思います。

そもそもテクノロジー戦略って何?

みなさんは、”テクノロジー戦略”という企業戦略を聞いたことはありますか?
あまり聞き慣れない人もいるかと思いますので、まずはその概要についてご説明します。

テクノロジー戦略は今、企業における「デジタル変革」を実現するための重要な戦略であり、現代では避けては通れない考え方と言っていいでしょう。
端的に述べると、これまでのIT戦略と、新しい考え方であるデジタル戦略が合体したものだと思って下さい。
ちなみにデジタル戦略とは、その名称の通り、デジタルなシステムや関連するツールを使って、今よりも良い状態へ企業を導くことを言います。
ですが、今でもデジタルツールを使っている、社内で活用していると考える人がいますよね。

実は、ただツールを使っているだけでは目指すべき変革とは言えません。
それらを活用して、従業員の仕事環境が改善されたり、仕事観や生き方まで影響したりするというところまでを目的としているのです。
これらの意識は、ただ便利なツールがあるから可能だ、というだけでは実現できませんよね。
ツールの活用を通して、企業内の在り方を見直し、発展させるという意味が本線として込められていると言えるでしょう。

その実現のためには、両方の側面を兼ね備えたテクノロジー戦略が必要になるのです。

テクノロジー戦略のポイントはシステム活用

この戦略のポイントは、ツールやシステムを使うことで、従業員や顧客に良い変化をもたらすことにあります。
例えば、ネット上で予約ができるようなシステムを確立したり、クラウドのフル活用でより業務の効率化が図られたりということが挙げられるでしょう。
これらは、ただ利用するだけでは、便利になったと感じてもそこで止まってしまい、新しい発見や成長を促すことができません。

ですので、将来的な企業の在り方を目指すためには、どのような活用ができるのかを考えていくことが求められるでしょう。
その一方で、最新のシステムを導入したいけれども、それに対応できる従業員がいないということもありますよね。
使いこなせる人がいなければ、宝の持ち腐れです。
このような経緯から、導入を躊躇ってしまっている企業も多いのでないでしょうか?

そのため、システムを活用できる人材の確保も、戦略の1つになります。
新しい人材を確保することが難しい場合は、企業内で活用できそうな人材を探すというのもアリですよね。
現在の企業の状況でどこまで対応でき、不足を補うために何を実施すればいいのか考えることは、経営の基本でもあるでしょう。

テクノロジー戦略を導入することと企業経営は、強い繋がりがあります。
もちろん、システム活用の際に問題点が発生した場合は、経営者自身も課題解決に向き合うことになりますから、従業員だけの課題で終わらせません。
このような過程は、企業全体が変わるために必要なものだと言えるでしょう。
戦略的に取り組んだ企業は、経営者自身の価値観も変わってきますので、従業員と一体感を持って事業に取り組んでいくことができるかもしれません。

最新技術を導入することに躊躇する企業は多いですが、社会ではどんどんデジタル化が進んでいます。
その波に上手く乗れないと、経営観自体が取り残されてしまうかもしれませんね。

参考URL日経ビジネス
(https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/ONB/19/kpmg0705/)

まとめ

テクノロジー戦略は、企業全体のデジタル変革を促すのに必要な存在です。
新しいツール・システムがあるからこそ、できることや新しい発見、価値観が生まれやすくなっていきます。
そして、この戦略は顧客だけでなく、企業で働く1人1人にも影響しますから、相乗効果が生まれる可能性があります。
現在の企業では、活用よりもシステムの理解や維持で手一杯の状況が多いですから、まず動き出すことが大切かもしれませんね。