%e8%a3%bd%e9%80%a0%e6%a5%adtop
img_01 img_02 img_03 img_04 img_05 img_06 img_07

製造業のリスク


生産工程は時代の流れとともに多様化、そして複雑化しています。新しく機械設備や化学物質が導入され、それが原因で労働災害や損害賠償の原因も多様化している状況です。
事業者は自主的に事業場の建設物や設備、原材料、ガス、粉じん等、様々な危険性や有害性についての調査を実施し、結果に基づいたリスク対策を講じることが必要です。

製造物責任のリスク

また、製造業は製品の欠陥が問題となり、消費者からの信頼を失うだけでなく莫大な損失額が生じることも考えられます。リコールが原因で事業を継続できなくなるという可能性もあるため、どの製品もリコールの対象になる可能性があることを認識しておく必要があります。
製造物に欠陥があり、消費者や利用者が損害を被った場合には製造業者が賠償責任を負う旨がPL法(製造物責任法)で定められています。

機械設備のリスク


機械設備で起こる災害を防止するためには、機械設備の製造等を行う者が設計や製造段階でリスクを低減し、機械設備の使用段階でリスクアセスメントが適切に実施されるような情報提供が重要となります。

リスクアセスメント確立への取り組み

危険源のリスクの大きさを評価するための手法がリスクアセスメントで、どの手法が最適かは設計者が選択もしくは工夫する必要があります。
リスクアセスメントの手法が一度確立されれば標準化することが可能ですので、技術の進歩や法令や規格の改正、社会的安全水準の変化など社会的要求が変化することに対応することが容易になり、安全性が向上され製品の競争力に繋げることが可能です。

リスクアセスメントの実施

リスクアセスメントは経営層と技術者が基本的な知識を習得して社内体制を構築することから始める必要があります。経営層は自身の学習と共に技術者へ学習の指示や体制作りを同時に行うことが大切です。

リスクアセスメントの効果

リスクアセスメントに基づいた対策を実施することで、機械設備を使用する人にメリット以外に製造者にも恩恵が期待できます。

①機械安全に対する効果

  • 危険源が顕在化され保護方策に漏れを作らず適用させることが可能
  • リスク対策の優先順位を決定づけ選択的な対応が可能
  • リスクの大きさに合わせた合理的な対策の実施が可能
  • リスクが明確化され機械設備を使用する者への対策が実施可能
  • 機械安全の思考過程が明確化され第三者に理解されやすくなる
  • 機械安全の国際的な整合性と方向が確立される

②企業経営への効果

  • 安全性が高い機械設備の提供で企業イメージが向上する
  • 安全性差別化で競争力が向上する
  • リスクベースでの経営的判断が可能
  • 製造物責任予防で経営リスクが低減可能
  • 製造物責任防衛でのドキュメンテーションの確立が可能

金属製品製造業のリスク

新しく作業方法が採用や変更され、さらには機械化されることが進み実態や特性に合致する安全対策が必要になっています。
職場にあるリスクを発見し、災害に至る前に事前に対策を打ってリスクを除去や低減する措置が必要で、そのための手法がリスクアセスメントです。

金属製品製造業における労災事故

金属製品製造業では、休業4日以上の死傷災害を事故ケース別に見た場合には、はさまれや巻き込まれによる事故が最多です。
続いて飛来・落下、墜落・転落、転倒などです。金属製品製造業は設備と工作物に挟まれてしまう災害や、様々な原因で災害が発生しています。
金属加工作業とそれに付帯する作業において危険と思われる作業を絞り込み、リスクアセスメントが可能な部分から実施していきましょう。

リスクアセスメントの実施方法

まずは危険性や有害性が高いものを特定することから始めます。この特定作業がどのくらいリスクアセスメントを効果的に運営できるかのカギになりますので、次のような流れで行うようにしましょう。

  1. 経営陣によるリスクアセスメントへの決意表明と全員参加の実施
  2. 実施時期は設備や作業方法を新規に採用した時や変更した時など
  3. 対象の選定の実施
  4. 作業手順書、取扱説明書、ヒヤリハット事例など情報の入手
  5. 作業単位で危険性や有害性の特定
  6. リスク見積り方法によるリスクの見積り
  7. 作業方法や手順の見直しや改善方法の検討
  8. 設備や作業手順書の作成と教育の徹底
  9. 優先度順のリスク低減措置の実施
  10. 記録結果をノウハウとして蓄積、伝承

繊維産業のリスク


繊維製品の製造・加工・機能付加などで非常に多く使われてきた化学物質にホルムアルデヒドがありますが、化学構造を持つ有害性を有した有機化合物の一種です。
アレルギーなどを引き起こす物質であることからも、製造などの段階においてそのリスクに対して理解しておく必要があります。

ホルムアルデヒドの特徴

沸騰する温度が-19.5度と室温が通常の場合には気体になります。そして水に溶けやすい物質であり、ホルムアルデヒドを水に溶かした溶液はホルマリンと呼ばれています。

有機化合物とは

炭素・水素・酸素などが主な構成成分の化合物の総称で、油脂やたんぱく質なども同グループです。

ホルムアルデヒドの有害性

ホルムアルデヒドはアレルギー性接触皮膚炎を引き起こす恐れがある化合物です。アレルギー性接触皮膚炎は、特定の物質と接触すると生じる免疫システムによる皮膚の炎症です。
アレルギーの要因となるアレルゲンと呼ばれる物質には、他にも漆や金属など無数にあります。
ホルムアルデヒドはこのような有害性を持つ物質ですので、日本では「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」により、2歳以下の乳幼児向け繊維製品は吸光度0.05以下もしくは試料1gあたり16μg以下と規制が設けられています。
長時間直接皮膚と接触する下着や寝衣、手袋などの繊維製品は試料1gあたり75μg以下と規制されています。

【関連記事】

製造業:製造業者はリコールリスクをどう考えるべきか?

製造業:製造業者の為替による経営リスク?

製造業:製造業者の海外進出のリスクは?

地震で甚大な被害、生産停止で中小企業では倒産リスクも…

工場の火災での近隣の建物に損害を与えたら?


ページ上部へ戻る