システムの脆弱性がIT企業にもたらすリスクとは?

脆弱性とはセキュリティホールとも呼ばれていますが、ソフトウェアやOSでプログラムの不具合、そして設計上のミスなどが原因で起きる情報セキュリティ上の欠陥のことです。
この脆弱性が残った状態のままでコンピュータを利用していた場合には、第三者によるシステムの乗っ取り、ウイルス感染や不正アクセスといった外部からの攻撃のリスクにさらされた状態となり、機密情報が漏えいする原因になりますのでセキュリティ上の大きな脅威になります。


脆弱性ができやすい場所は?
開発者はどの部分に脆弱性ができやすいか、どこに気をつけなくてはいけないかを理解しておく必要があります。
この認識の甘さがアプリケーションに脆弱性を作り、第三者からの攻撃で重大なセキュリティ上の問題につながる可能性があります。
脆弱性の正しい知識を持って、どのような対策を講じるべきかを検討することは開発者や発注者にとって不可欠だと言えるでしょう。
脆弱性は誰にどのような被害がある?
アプリケーションに脆弱性がある場合には、不正アクセスやマルウェアで機能を損なう危険性が高くなります。ユーザーの個人情報が流出してしまう被害が発生してしまう可能性があります。
脆弱性が原因でトラブルが発生すると、アプリケーションを提供した企業はシステムの改修だけでなくユーザーに対する補償も負うことになります。
そしてトラブルが発生したことでブランドイメージを低迷させてしまい、直接的な経費以外の費用が多く発生することになります。
脆弱性が利用されると?
更新プログラムはソフトウェアを開発したメーカーが作成して提供していきますが、脆弱性について完全に対策していくことは実際困難な状況です。
脆弱性は種類がいくつかあり、サーバとクライアント、どちらのコンピュータにとっても重要な問題です。
サーバは不正アクセスでホームページが改ざんされることもありますし、ウイルスの発信源にされてしまうこともあります。
プログラムがあるところに脆弱性はある
OS、ミドルウェア、アプリケーションなど全てに対策が必要になりますが、Webサイト、PCソフト、スマホアプリなどどこにでも脆弱性は入る可能性があります。
いずれのデバイスやアプリケーションでも、リリース前にはセキュアコーディングが重要です。ソースコード解析ツールなどを利用しましょう。
コーディング終了後のリリース前に脆弱性を確認するなら、脆弱性診断を行う方法もあります。
他にも社内でチェックリストを作成し、複数の担当者で確認するといったセキュリティリスクアセスメントを講じていくことも大切です。
リリース後の定期的な診断も忘れず
十分に安全性を確認してリリースした後でも、定期的に脆弱性を診断していくことは必要です。
サイバー攻撃の手段は日々進化していますので、当初は問題がなかったとしても時間の経過によって変化します。
企業ができる対策とは?
データの改ざんやセキュリティ事故が発生した場合、それについての対策を前もって検討しておくことも必要です。
守っていく資産と運用のコストについて、バランスを考えながら定期的に脆弱性について診断をしていくことが重要です。
サイトの管理や運営などの監視も、アプリケーションを提供する企業の責任として求められています。
脆弱性について常に最新の知識を持ち、適切に対策していくようにしましょう。